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人材育成の現場で見聞きしたあれやこれやを徒然なるままに。

「職務経歴書」は20代のころから毎年更新したほうがよいと今頃気づいた

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4月から「キャリアコンサルティング」の勉強に通っているのですが、「職務経歴書」を作るという在宅学習課題が出され、実は、久々に書いたので、大変な苦労をしました。

過去、転職を考えた時は何度か書いたことがあったのですが、ここ10年くらいきちんと棚卸していなかったので、何を書いたらいいのか、ちっともわからず。しかも、遠い昔は記憶がなかったり。

「職務経歴書」は、発生順に時系列で並べるとか、現在から過去にさかのぼるとか、いくつかのパタンがあるそうですが、そういう問題以前に「何を」「どう」書けばよいのか、さっぱり分からない、という事態に陥りました。

転職を常に考え、緊張感を持って生きている方には、「何をほざいているんだ」と呆れられそうなことを言いますが、

●「してきたこと」は書ける
が、
●「何ができるか」は書けない

のです。

つまり、「どんな業務を経験したか」「どんな職務を行ってきたか」は、全てとは言いませんが、時間をかけて思い出しさえすれば書けるのです。人生の転機が何だったかとか、どこで職種転換したかとか「歴史」は書ける。

ところが、「じゃあ、それによって、どういう能力が身に着いたか」「そこから何を学び、どういうことが出来るのか」を書くのが難しい。

「自分のことを良く表現するのが恥ずかしい」という問題ではなく、本当にわからないのです。

たとえば、

●「チーム作業として、●●を成し遂げたことにより、他社・他部署との調整力を身に着けた」

みたいなことを書けばよいと思うのですが、はたして自分にどんな能力があるのか、言葉にするのはホントに困難です。

しかも、

「チーム」というけれど、どのくらいの規模のチームなのか、を数値化・具体化する必要もあるのですが、いちいち抽象的になってしまう。

一方で、他者の書いた「職務経歴書」を見せてもらうと、「これ、自分が人事だったら、"何ができる人"なのかさっぱりわからないな」ということも実感します。

「職務経歴書」は、「商品説明書」みたいなもんですから、人事や経営者など、自分を「買ってくれる人」に対して、「性能のアピール」が出来ないといけないわけですが、なかなかどうして困難な作業です。

自分で自分のことを書くのがこんなに難しいとは思ってもいませんでした。つまり、自分のことなのに、自分で全然わかっていないということなんですね。

ペアワークの中で、「誰に出す"職務経歴書"か」を仮定し、フィードバックやアドバイスし合うというセッションがありました。

私は、「社内研修部門を立ち上げるために、自社の役員と人事部長に自分がそのリーダーになりたい、適任だから任せてほしいと「社内のフリーエージェント」として手を挙げる」という設定にして、職務経歴書を演習のパートナーに見せました。

すると、「田中さん、これを役員に見せるのであれば、"社内研修"をするのに相応しい、どういう知識やスキルを持っていて、さらに、そういう"存在しない部署を立ち上げる"ためにどんな"能力"を発揮できるのか、って部分をもっと具体的に前面に押し出したほうがいいですよね」などと言われ、「確かに!」と納得したものです。

・・・この話を仕事先でしてみたところ、何人もの方が、「職務経歴書、私も書けないかも」「何をした、どんな資格をいつ身に着けたは書けるけど、"どういう能力"があるか、は表現できないかも」という話になり、共感されました。

自分が労働市場における「商品」だと思えば、「何がどれだけできて、どんな貢献ができるのか」を、全く一緒に仕事をしたことがない人でもすぐわかるように書き表せることというのは、非常に重要なことなのに、それすらできない自分に今更ながら愕然とするのでした。

「この厳しい世の中で、全く、この人は何を言ってんのかね、甘っちょろいことを言っていて、のんきでいいですね」というご批判もあるかと思いますが・・・

30年も仕事をしてきたのに、これじゃいけない、もっと自分を明確に具体的に表現できるようになろう、としみじみ、つくづく思ったのでした。

そして、50代になっていきなりそんなことをしようと思っても難しいので、20代から毎年粛々とし続けておくべきだったなと反省しました。

私より若い世代には、「今から常にに自分の"職務経歴書"は更新しておいたほうがいいよ」とアドバイスしたいとも思います。(とはいえ、20代にそんなこと言われても、ぴんと来ないこともまた事実でしょうけれど)



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「自分の商品説明」って、他の方は、簡単にできるのだろうか・・・。と考えてから、

「何ができますか?」
「部長ならできます」

という会話を笑えないなぁ、と思うようになりました。



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