オルタナティブ・ブログ > 田中淳子の”大人の学び”支援隊! >

人材育成の現場で見聞きしたあれやこれやを徒然なるままに。

「ケイタイとメールがない時代、上司はどうやって仕事をしていたんだろう」と30代に訊かれたのはもう7年くらい前のこと。

»

7-8年くらい前。
ある編集者(当時30代)と本を出すとか出さないとか出せるのかとかそもそも書けるのかとか何が書けるんだとかそれじゃ売れないだろうとかそんな打ち合わせをしていた時のこと。

突然、彼は、こう言い出した。

「不思議なんですよねぇ。上司たちって若いころ、どうやって仕事してたんだろうって。だって携帯ないわけじゃないですか。メールもないですよねぇ。どうやって相手とコミュニケーションしていたんだろう?どうやって待ち合わせていたんだろう?って・・」

「ふむふむ。そんなに不思議ですか?」

「想像すらできません」

・・・

していたんですよねぇ、これが。

私が入社したのは1986年で、米国のコンピュータメーカーだったので、電子メールはすでに使っていた気がしますが、とはいえ、日常的なものではなく、また、端末も部署内でシェアしていた記憶があります。

10人くらいの島に1台端末(VT端末)が置いてあり、社内メールを送ったりしていたような気が。

資料作りにはOASYSを使い、文書整形を。このOASYSも予約制で、「田中 14:00-15:00」などと紙に書いておくという・・・。

他にも、こんなことがまだありましたよね。80年代後半90年代初頭。

●部署内で回覧版(そして、かならず止める人がいる!)  (今ならメールで一斉同報)
●テキストは、原稿用紙に作成し、版下に校正文字など入れて戻し、ゲラチェックの完成 (今なら電子入稿)
●顧客先に出向くには、FAXなどで地図を送り、それを手に持ちながら歩く
●待ち合わせに遅れるなんてありえず(なんせ出会えなくなる)、必ずきちんとその場にいる
●PowerPointなんてないからOHP! (OHPには、カラー粘着シートでカラー化していたのは1990年ごろ。マウンティングフレームという枠にOHPシートを貼ると安定がよく、また、「重ね合わせ法」というのも使えた)

・・・・・

というようなことを思い出させてくれたのが、以下の記事です。
もしもインターネットがなかったら 昭和のビジネスを再現してみた

「懐かしい昭和」・・戻りたいとは思わないけど。

そういえば、ぐるなびも食べログもない時代、どうやって幹事はお店を探していたのだろう・・・。

年長者の知恵を借りたのかな。

===============

「昭和と言えば」な本を集めてみた。それぞれに懐かしい。(いずれも読んだものばかり)

     

Comment(1)