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人材育成の現場で見聞きしたあれやこれやを徒然なるままに。

新入社員の「罰金制度」に微笑む

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新入社員にとって、「敬語」が最も苦労することの一つのようです。

練習した会話ではこなせるのですが、突発的な場面では、尊敬語と謙譲語がごちゃまぜになったり、多重敬語になったり・・・。

これは今の若者に限ったことではなく、どの時代も新入社員というのは、敬語で苦労するものです。

正式な場面でのみ使えればよいということでもないので、研修期間中、同僚同士(同期同士、つまり、新入社員同士)でも、「ですます」で話したり、「僕」「俺」ではなく、「私」というようにしたり、と日常から使えるように私たちも促しています。

とはいえ、ついつい「オレは」とか「マジ、やばいな」などという言葉も口をついてしまうことがあり。

講師としてそういう場面に気づけば、「マジ、やばい、ではなくて・・・」と指摘しますが、たいていは自分たちでチェックしあって直しているようです。

そうこうするうちに、「オレと言ったら10円」「マジやばいと言ったら10円」と徴収することにしたチームも現れました。「罰金制度」の導入ですね。

グループワークのテーブルの真ん中に紙で折った箱を置き、「俺さ・・・あ、言っちゃった!」といって10円。・・・・

そのうち、その10円が「罰金」の意味をなさなくなってきてしまい、どうしたものか、と議論をしています。「10円払えばいいでしょ」という感覚になるわけですね。

面白いので成り行きを見物していたら、「100円はどうか?」などと話し合っており、「それはキツイ!」と反論が出て、そこで「だったら、自分にとって痛い金額をそれぞれが決めば良いのでは?」と私も提案したり。

そんなこんなで、自主的罰金制度により、言葉遣いも日々改善してきています。

もちろん、これは、ゲーム感覚でやっているのであり、たまったお金はいずれ彼らの飲み代になるのだろうと思いますが、誰に強制されたわけでもなく、「こうしよう」と決めて運営しているのはよいことだと思う次第。

これを見て、「うちのチームも罰金制を導入しよう」と隣のチームにも伝染し、人によって異なる項目で罰金を科すことにしているチームもありました。

「顔が死んでいたら10円」

などという貼り紙を見て、思わず爆笑してしまいました。

仕事の力をつけるための研修ではありますが、こういう遊び心も大切ですね。

いつの時代も新入社員は、面白い!

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