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人材育成の現場で見聞きしたあれやこれやを徒然なるままに。

願っているなら言葉にしてみる。願っているなら小さな一歩を踏み出してみる。

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先日、ある勉強会でご一緒した女性がこんな話をしてくださった。息子さんが高校生で真剣に野球を頑張っているのだそうだ。

「甲子園を目指しているのなら、ほんとに目指すのなら、心で思っているだけではなく、声に出さなきゃダメ。声に出して、言葉にして、言い続ける。そしたら、それ、本物になるから!」

そうやって励ましているという。

それを受けてか彼は、自室の机の前にある貼り紙をしたとのこと。その内容は伏せるけれども、「お母さんの言うことを聴いて、夢をかなえる第一歩を踏み出したのかな」と、その話を聴いて思った。

この「願いがあるならただひそやかにかなえようと祈るのではなく、声に出してみよう」という考えには私もほぼ100%賛成だ。

心の中で思っているだけでなく、声に出す、ということは、第一に自己暗示の効果がある。たとえば、「痩せたい」を「痩せるぞ!」に変え、しかも、宣言する。他者にも言う。そうなれば、本気になってくる。

そして、もう一つ。「声に出す」だけでなく、「小さくてもいいから一歩踏み出す」。これも大事だと思う。

たとえば、ある人に逢ってみたいとする。「逢いたい」と心の中で願うだけでなく、誰彼となく「あの人に逢ってみたいんだよね」と言ってみる。そのうち、関係ある人が見つかることが意外に多い。世界の人は、6ステップくらいでつながるという話をきいたことがあるが(←ですよね?自信ないけど)、逢いたい、逢いたいといい続けていると、ほんとに逢えることは多いのだ。

ほかにも、「あの仕事をしてみたい」という場合もそうだ。「したい、したい」と言い続ける。したいのだから、そのための準備をする。たとえば、資格を取ってみるとか。関連書籍を多読するとか。そうやって、自分も一歩踏み出し、声にも出していると、チャンスが巡ってくることは多い。

願っているとき、言葉にする。
願っているとき、小さな一歩を踏み出す。

これが実現に近づく方法だというのは、私も実感している。

そういえば、ボクシングの村田諒太選手は、オリンピックに出るずいぶん前から「金メダルを取れました。ありがとうございました」という書いた紙を持っていたとか。(奥様が書いたとか?)

この方法もなるほど、である。

ところで、
ほぼ100%賛成」と書いたのは、例外的に「言わないほうがいい」場合があると思うからだ。

一昨年だったか、私は、願掛けで40日間の断酒をした。何の願掛けだったかは40日間の断酒後、いまだに誰にも話していない。 ただ、断酒して、毎日願っていたことは、ちゃんと叶った。

こういう場合は、宣言しないで、心の中でただひたすら願い続けるというのもありだと思う。

声に出すかどうかは別として、言語化することと行動を起こすこと、なのかもしれない。うん。

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