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人材育成の現場で見聞きしたあれやこれやを徒然なるままに。

すごく不機嫌な受講者についての考察。

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先日、ある企業で、社内講師向けの研修を担当しました。

自社従業員向けに、自社のサービスや製品について、あるいは、もっと根底にある「マインドセット」などを伝える研修などなどを企画、開発、運営、時に実施もするという方々です。

さすがに「教える仕事」に従事しているだけあって勉強熱心、探究心旺盛、誠実で、謙虚で、どんどん吸収、どんどん挑戦。素晴らしい。

さて、研修の合間合間になんとはなしに雑談をしていると、こんな話が出ました。

「どうしても全社的にやらねばならないものとかどうしても管理職全員が必須で受講すべきものとかあるのですが、そういうのって、必ずしも望んで参加するわけではないので、ずーっといやいやな態度を示す人がたまにいるんですよね。見た目ものけぞっていて、顔は怖いし、演習などをしようにもぶすっとしていたり、なんでもかんでも反対意見を大きな声で言って、場の空気を乱す人も・・・」

ああ、あるある。

私も同じ仕事をしているので、わかる、わかる、と深く納得しました。

上司命令で仕方なく受講する研修。
自分の意に沿わない研修。

そういうのがないとは言いません。だから、面白くない気分、納得感がないまま会場へ、ということもあるかもしれません。

しれませんが、それを、全身から「いやいやオーラ」「気に食わねーぞオーラ」を出し、楽しみにしてきた方やら真面目に学習したい方にまで影響を及ぼしてしまう、というのは、その方の本意なのだろうかと疑問にも思います。

そもそも、首に縄をかけられて引っ張ってこられたわけではなく、最終的には、「自分の足」でそこにやってきたわけですよね。

ほんとうにどうしようもないほどに嫌であれば、研修に参加する前に上司と話し合うこともできたはず。

そういうアクションを取らずして、ただ「いやいやオーラ」「気に食わねーぞオーラ」を出しまくってしまうのって、戦略的にももったいない。

だって、周囲の方もその人を見て、びびったり、「ああ、ちょっとまずいチームに入ってしまった」と思ったりして、いい気分にならないし、その人へよくない感想を持ったまま研修の場を去ることになるかもしれないからです。

本当の大人であれば、「ああ、気に食わない」と思ったら、まずは、「出なくてもいい」「出ない」ことについて上司と話し合い、それでも、なんらかの理由で「必須」「命令」となったならば、どこかで折り合いをつけ、「せっかく出るんだから楽しんでみよう」「どうせ出るなら何か一つでも持ち帰ろう」と前向きに参加するか、あるいは、「空気のように存在感を消してしまおう」とふるまうか、するのではないかと思うのですね。

「いやいやオーラ」「気に食わねーぞオーラ」は、「誰かに気づいてほしい」という気持ちが見え隠れします。

もちろん、講師は、そういう人をケアしていくし、話も聞いてみたりもします。けれど、多くの方のハッピーを考えた場合、その人だけに時間を割くわけにもいかないという現実もあります。

嫌な研修、確かにあるでしょう。

でも、最終的に参加することは、ほかでもない「自分だ」と思うことが大事なんじゃないかしら。自分の行動は基本的には自分で選んでいるのです。

たいていの場合、なんだかんだいっても、最後は、自分でそれを選んでいるのです。

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