本の紹介:『成長する管理職』(松尾睦先生著、東洋経済新報社)
昨年、ご縁ができて、なんとなく交流させていただいている松尾睦先生。このたび、新刊本をお出しになりました。
『成長する管理職 優れたマネージャはいかに経験から学んでいるのか』
とても良い本です。
といってもまだ、本は読んでいないのですが、草稿時点で3回通して拝読しました。
実は、「実務家の意見を聞きたいので、読んで、忌憚ないフィードバックを欲しい」と依頼され、「うわー、そんな光栄なことがあろうか!やります、やります!」とお引き受けし、内容があまりに面白い(勉強になるという意味で)ので、フィードバック以前に、「ふむふむ、なるほど」と感心しまくってしまったのでした。
優れたマネージャは、以下の3つの経験をしているんだそうです。
●変革
●連携
●人材育成
何か大きなこと、未知のことを手掛けようとすれば、これまでのやり方だけにこだわるわけにはいかず、変革することとなる。変革も含め、大きなビジョンを形にしようと思えば、他者を巻き込み、大勢力を借りながら達成することとなる。そして、自分ひとりでできることは限られているから、部下を必然的に育てながらでなければ、描いた絵を実現できない。
この3つは、関連しあっているというのですね。
そして、そういった経験は何から生まれるかといえば、マネージャになる前の経験なんだそうです。つまり、もっとポジションが低いとき、若いとき、やはり、規模は少し小さくとも
●変革
●連携
●人材育成
に関わっている。
若手を育てるときにこの考え方って使えると思うのです。
上司に言われたから、上から指示されたから、それだけをやっているといのではなく、「変革」(半径数メートルの中での変革でもいいから)を意識しているか。
それを達成するために、誰かと「連携」しているか。人を巻き込めているか。他者が巻き込まれてくれるような自分でいるか。
後輩を「育成」しているだろうか。
若手時代からの経験が次の経験を導いてくれる。
そういうことなんだろうなぁ・・・と。
松尾先生が「学術書」と「ビジネス書」の間くらい、とおっしゃっていた作りになっています。実務家が読んでピンと来ることはたくさんあります。
ぜひ、お手に取ってお読みくださいませ~♪
「あとがき」に素敵な謝辞も頂戴しました。嬉しい。