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人材育成の現場で見聞きしたあれやこれやを徒然なるままに。

「マネージャーさんも勉強することがあるんですか?」というソボクな疑問

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夕べはちょっと楽しい時間を過ごしました。4月に出会った新入社員の方からお誘いを受けてお食事会。20代前半の女性2人と私という、ゴージャスな女子会です(笑)。

途中、こんな話が出て、ぎょぎょっとはしたのですが。

「父が血圧高いというのでちょっとシンパイで・・」
「お父様はおいくつ?」
「53です」
「まぁ・・・(←万感の思いを込めた、まぁ・・・です)」

というわけで、ご両親と同世代な私ですが、「飲みましょう!」と言われたらどこへでもはせ参じるのであります。

彼女たちとは6月までに新入社員研修の講師と参加者という立場で10日以上を共に過ごしたのですが、今は単に「社会人仲間」です。

最初の質問。

「田中さんは、新入社員研修が終わって、今は何をなさっているんですか?」

お、面白い質問。

「そうですねぇ、最近多いのは、”次世代のリーダーを育てたいので一緒に考えてくれませんか?”という相談だったり、”マネージャがもっとマネージャらしく振舞うために少しトレーニングも取り入れたいのだけど、いいアイディアないですか?”といったお話が来たりして、そのためのヒアリングしたり、提案したり、実施したり・・・。新入社員研修の時期以外は、もう少し年齢層の高い方たちの人材育成のお手伝いですね」

「えーーーーーーーー。マネージャとかリーダーも研修を受けるんですか?」

「ええ、受けますよ。」

「もうすごく出来上がった方たちに見えるのに。何でもできる人たちに見えるのに。そうなんですか?」

そうなんですよ。そうなんですよ。

研修とは限りませんが、「学習」するというのは、「一生涯」に渡る行為なのですねぇ。研修を受けなくたっていいんだけれど、学ぶ、学習するというのは、リーダーになろうと、マネージャーになろうと絶えることのないのです。

新入社員から見たら、とても立派な、何も迷いもなく、ばんばん判断して、いつでも堂々と振る舞い、知らないことなんて何一つなく、きっと悩みもなく、リゲイン飲んで24時間戦えて、ファイトいっぱーつとかいいながら、どんどんプロジェクトも推し進め、それでいて、夜はちゃんと宴席で楽しくハイボールなんか飲んで、朝はまた早よからばりばり仕事して・・。(飲んでばっかりだけど)

そんな風に見えるであろうリーダーも管理職も、やはりまた発展途上の人々なのです。

人間、どうなったら「完成形」というのはないわけで、何歳になっても、「これでいいのか?」「こんなんでいいのか?」と内心は煩悶しているものです。(まれにそうでない人もいますが、そういう人はきっと成長がストップしてしまっていると思われ。あるいは、仙人化しているか)

新入社員の苦労や苦悩とは違う苦労や苦悩を中高年は持ち、「年齢を重ねたら、少しは楽になるのかなあ」「経験することで苦労は減るのかなぁ」と思っていたけれど、別にそんなことはなくて、その年齢、その年齢で苦労も苦悩もずっとついて回る。

若いころと比べてよくなることといえば、「鈍感力」と「老人力」がついてきたことくらいでしょうか。

たとえば、何か嫌なことがあっても、「嫌だ」と強く感じない。「そういう考えの人もいるわなぁ」などと構えられるようになる。あるいは、「嫌だ」と思っても、以前よりうんと高速に忘れ去れる。

そういう特徴を持ちつつ、やはり、学ぶことはたくさんある。なくなることはないんですねぇ。

いやはや、生きていくのも大変ですが、知らないことを知る、わからなかったことをわかるようになる、できなかったことができるようになる、というのは、やはり、いくつになっても楽しいものではあります。

何歳になっても勉強です。

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