「料理理論」について解説いたしまする。
今朝、とある方のブログを拝読し、「ん?」と思ったついでに、「料理理論」についてツイート連投(Twitterで)したのですが、それをここにまとめておくことにします。
「料理理論」・・・。私の造語です。
「美味しい料理を作るためには、美味しい料理をたくさん食べたほうがよい。美味しい料理がどういうものか体験がないと、自分が作ったものが美味しいのかまずいのかもわからない。料理回数を増やすのは訓練と言う意味で大事だけれど、その前に、自分の舌の体験を増やすことも大事だ」というものです。
もっと簡単に言うと、
「Outputの質を高めるには、Outputの回数をやたらと増やすよりも、まずは、Inputの量と質を増やす。Inputの量と質に支えられてOutputの量を増やすと、結果的にOutputの質が高まる」
ということです。
例を挙げると、
●文章力をつけたければ、文章をたくさん書くのも大事だけど、その前に、よい文章(や、よくない文章)をたくさん読んだほうがいい。そうすれば、言い回しや語彙が増えて、自分が書く際に、言葉選びがうまくなってくる
●上手にプレゼンしたいと思うなら、プレゼンの練習ばかりしていないで、まずは、よいプレゼン(や、よくないプレゼン)をたくさん見る、聞くほうがよい。それによって、「こういうやり方がいいなあ」と技も盗めるようになってくるし、その上で練習すれば上達する
・・・なんてことをあらわしています。
この「料理理論」は、よく新入社員研修や、新入社員を指導しているOJT担当の方たちに伝えるのですが、お話しすると、「だよねぇ」と納得されることが多いものです。
新入社員から時々相談を受けます。「日報を書くのに、すごく時間がかかる。何を書いたらいいかわからないし、時間かけて書いたのに、先輩からは、何を言っているかわからない、と赤ペンでたくさん修正が入ってしまう」「人にうまく説明できない。どうしたら説明が上手になりますか?」などと。
「書く練習」「話す練習」を繰り返すのはもちろん重要だし、「書かない」「話さない」ままで、時間だけが経過したらうまくなるというものではありません。
ですが、たとえば、「語彙力が決定的に不足している」とすると、自分が持っている言葉の在庫だけで書いたり、話したりしようとするから、限界があるのです。語彙だけではなく、文章の組み立てとか細かい言い回しなどでもそうです。
だとしたら、まずは、インプットのほうを見直してみては?と思うわけです。
「料理理論」。
「着ぐるみメソッド」に次ぐ、第二弾です(笑。