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人材育成の現場で見聞きしたあれやこれやを徒然なるままに。

人は一人では生きていない。

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昨日、このTVCMを見かけて、ちょっと心に残ったので、今日は、この話題から。

以前、ウソかまことか知りませぬが、「給食費を払っているのに、どうして”いただきます”を言わなければならないのか?」と学校にクレームを言った親がいたとかなんとか。都市伝説のようなものだったかも、なのですが。

それに対して、識者が「命をいただいているからだ」などとコメントしたりして、とにかく、一時、TVなどでは喧(かまびす)しい状態だったと記憶しています。

さて、この味の素社のCM。2編ありますが、特にがとてもいい。

「あなたが食べている味噌汁の中には、多くの人の労働が詰まっているんだよ」というような内容。(ま、とにかく、ご覧ください)

こういう考えを子供に教えたいなあ、と思うのです。


たまに、こんなことを言う人がいます。

「大丈夫、コンビニさえあれば、誰とも関係を持たずに食うことはできるから。」

ああ、その関係というのは、「言葉を直接交わす」という狭義の関係ですね。

でも、広義で言えば、あなたが買うコンビニのおにぎり一つにも、背景には無数の人の働きがある。そういう人たちのお蔭で、100円でおにぎりが買えたりする。

これ、食べ物のことだけではないんですよね。

電車が動いているのも、「運賃払っているんだから、こっちは客だ!」というのは簡単だけど、無数の人の仕事の結果が、「毎日ちゃんと電車が走る」ことにつながる。

新聞が読めるのも、こうやって、ネットにアクセスできるのも、無数の人のおかげ。

そして、その関係というのは、持ちつ持たれつなんだなぁ・・・・(と、急に、立松和平風)。

私だって、逢ったことのない誰かの何かに役立つことをしているはず。
あなただって、今の仕事が生涯会うことのない誰かに喜びをもたらしている可能性は十分あります。

それぞれの仕事の相関を図で示そうとしたら、それこそ、蜘蛛の糸のように無数の線が引かれて、何がなんだかわからなくなるほどのフクザツなものになるでしょう。

人は一人では生きていけない、という言い方もできるのだけど、
人は一人では生きていない、とも言えると思うのです。

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