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人材育成の現場で見聞きしたあれやこれやを徒然なるままに。

自分に関係ないことってアンテナに触れないもんで。

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コンビニのレジで「年齢確認が必要な商品です」という女性機械音が聞こえたのにアルバイトのお兄さんが私に一瞥もくれずに淡々と袋詰めを始めると、言いようのない「敗北感」を味わう、田中淳子です。こんにちは。

さて、今日は、ジョギングシューズのことを書こうとFacebookやTwitterで宣言していたのですが、肝心の証拠写真を自宅のPC上に置いてきてしまいまして、このネタは明日以降に回します。

というわけで、今日は、「0歳児保育廃止」について。

自民党が「0歳児保育は廃止の方向で考える」だかなんだか、そんなメッセージを出した、という話が、数日前、Twitter上で飛び交っていました。いろんな方が「なんだ、それは!」とブログで憤慨ぶりを吐露していたりもしました。

「ありゃりゃ。なんだかなあぁ・・・。”0歳児までは家庭で育てるべき”だって?」とか「子供の健全な発達のためには・・・云々」と書いてありますが、いやはや、きっとそうやって手厚く育てられたであろう自民党の議員さんたちは、さぞや立派な大人に育ったことなのでしょう。

で、ですね。ここで、言いたいことは、政治の話じゃあありません。

「自民党が”0歳児保育”をやめて、0歳児までは家庭で育てるもんじゃ、と言い出したらしいよぉ。大変だこりゃ」とオフィスで話していたら、

同僚(男性)が、一瞬ぽかーん、という顔をしたのですね。

さらに、「本当に、子育てしたことないから、自分で子育てにかかわりつつ仕事したことないから平気でそーゆうこと言うんだろうかなあ」と小さく憤慨して見せたら、さらにぽかーん、と。

「淳子さん、あの、ごめんなさい。言っている意味がわからないんです。そもそも0歳児保育ってなんですか?それと、それの何が問題なんですか?」

・・・あ!そうか。 「保育園」とか「保育」とか、はたまた「産休・育休制度」とかそういうことにまったく関係ないところで生きていると、関心すら持ってないわけで、だから、「0歳児保育はやめるなんて、ありえん!」なんてつぶやいたところでその意味が全く分からないわけですね。

それで思い出したのは、半年くらい前の出来事。

現在、育休中の同僚がいます。(女性です)

その同僚が妊婦時代、マタニティマークを付けていても、混雑している電車だとなかなか席を譲ってもらえず、怖いこともある、という話をしていました。

「そうかあ、あれをバッグの目立つ箇所に着けてみても、ダメな時はダメかあ。それは怖いねぇ」

なんて会話を交わしていました。

それを聞いた男性陣が、
「その”マタニティマーク”ってなんですか?」
「どういうものですか?」
ときょとん!!

「電車の優先席のところにも絵が描いてある、ほら、ピンクの!」と言っても、「わからない」「見たことない」と。

・・するってぇと何かい?

マタニティマークというものの意味以前に存在が目に入らなければ、そりゃ、「妊婦である」という意思表示は伝わらないわけですな。

この時は、「マタニティマーク普及委員会」のサイトなども教えて、教育的指導をしました。それ以降、今度は、彼らの目にやたらと留まるようになり、率先して、妊婦さんに席を譲るようになったそうです。

どんなことでもそうだけれど、「議論」の手前で「関心がない」「知らない」ということがあるもので。

私も「なでしこジャパン」の決勝戦の時、「また、サッカーやってるのね?何の試合?」と思っていたくらいなので、サッカーは私のアンテナにまったくひっかからない物件の代表格なのであります。

誰もが異なるアンテナを持っていて、それがキャッチするものは全然違う。
「アンテナがない」人はおらず、「違うアンテナをそれぞれが持っている」のですねぇ。

そこを意識せずにコミュニケーションし続けると、会話がかみ合わないことは多々あります。
仕事上の会話も同じこと。

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