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言葉にしたいけれど、したくないこと

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こんにちは、しごとのみらいの竹内義晴です。

うちの父親が母親に対して、「好き」とか「愛している」という言葉を言っていることを聞いたことがない。いや、父親だけではない。母親も同じだ。

ボクモ、あまり言うタイプじゃない。奥さんからも言われることはない。それでもまぁ、なんとかやっている。

日本人は、「好き」とか「愛している」と言うのが苦手らしい。はずかしさみたいなものもあると思うし、「そんなに言ったらことばの重みが減る」と言う人もいるけれど、言葉にしなくても、「一緒にお茶を飲んでいれば結構幸せ」みたいなところが、日本人にはあるんじゃないかと思っている。

こころにはあるのに言葉にしないのは、「言葉にすると本当の気持ちが伝わらない」ということもあるんじゃないかと、個人的には思っている。

実際、文章を書くしごとをしていると、そういうことがよくある。昨日も、ある記事を書き出したのだけれども、書いている間に、「言葉にするとこうだけど、本当に言いたいことはなんか違うんだよな」みたいになってしまって、途中で書くのをやめてしまった。

この感じを恋愛感情で例えると……例えば、ボクの奥さんに対する感情は、若いころに使うような、胸がときめく「好き」という感じではないし、かといって、「愛している」というのともちょっと違う。「愛している」なら、「愛情」のほうが近いし、いろんな苦労もかけているので「感謝」のほうが近いかもしれない。このように、こころの中に抱いている本当の感情を言葉にするのは結構難しい。それが、繊細であればあるほどね。

それでも、言葉にしようと思うと、胸のあたりにある気持ちとはなんとなく違うから、気持ち悪いし、軽くなってしまう感じがするんだよな。だから、本当は「言葉にしたくない」ことが、結構ある。

とかなんとかいいつつ、奥さんに「好き」とか「愛している」とか言えないのは、はずかしいからなんだろうな。それでも、言葉にしないと伝わらないことって、きっとあるよね。

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