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「不便は感じるけど、不自由は感じない」―相手にとって本当に必要なサービスとは

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「周りから見ると『かわいそう』『何とかしてあげなきゃ』と思うかもしれません。
 でも、実際には『不便は感じるけど、不自由は感じない』という人も多いんです
 大切なのは、『相手が本当は何に困っていて』『どうしてほしいか』
 ということをきちんと聞いて、必要なサポートをすること。
 『かわいそうだ。だから・・・』というのは
 第三者の押し売りなのかもしれません。」

これは、過疎化が進んだ
いわゆる「限界集落」と呼ばれる地域の住民のみなさんを支援している大先輩の言葉。

「限界集落」と言うと、
「高齢者ばかりが住んでいる」
「一人暮らしの方が多い」
「周囲とのコミュニケーションがほとんどない・・・」
というようなイメージを抱きます。

だから
「何とかしてあげたい」とか
「集団で街中に引っ越したらどうか」とか
「行政の支援を!」とか
多くの声が寄せられるのだそうです。

けれども、実際の住民は、周囲が抱くイメージとは違っていると言います。

「限界集落」というのは、誰かが勝手につけた言葉で
住んでいる住民のみなさんは、「限界」なんて思っていないと。
確かに、近くにスーパーはないから不便ではあるけれども
週末に子供が来てくれる人もいれば、他の人と一緒に買い物に行ける人もいるから
不自由を感じている人は意外と少ないと言います。
(もちろん、地域によると思いますが)

私はこの言葉を聞いて、
「なるほどなぁ」と思いました。

日常の仕事のシーンでも、似たようなことがあるなぁと思います。
「良かれと思って」しているサービスがこちらの思い込みで
相手が望んでいないものだったり。

相手が何に困り、何を望んでいるのか、生の声に耳を傾ける。
それが不可能なら、具体的にイメージしてみる。
そういうことが必要なのでしょうね。

少なくとも、「押し売り」にならないようにしたいのだなぁと思った次第です。

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