プロジェクトマネジメントが大変な時代
最近、まわりから「うつ」という言葉が頻繁に聞こえてきます。
先日、情報セキュリティーセミナーに行ったとき、以前働いていた会社の後輩に会いました。昔話に花を咲かせ、最近の状況などを聞いていましたら。「最近、うつの人が増えていて、会社ではリフレッシュできるような環境整備をしていますけど、あまり変わっていないみたいです」とのこと。
また、わたしはメルマガを毎日書いています。その中で、わたしが好きな本のひとつ「EQ―こころの知能指数」という本を紹介したとき、うつを体験されている読者さまからコメントをいただきました。読者さんいわく「薬物療法と入院が優先という日本の精神科医療や福祉には疑問を抱いている」と言います。
さらに、@ITに書いたコラムでも「うつ」に関するコメントを頂戴しました。
悩まれている方がとても多いんだなぁと実感します。
ファイザー株式会社の2008年4月の「一般生活者における潜在的うつ病の実態調査」によれば、「一般生活者の12%、約8人に1人がうつ病・うつ状態の可能性」なんだそうです。
多少バイアスがかかっているとは言え、深刻な数字だと思います。このままにしておいたら、将来企業や社会にとって大変なことが起きると思うのです。大切な会社のリソースが、突然無くなってしまうのですから。
一方、未だに「うつ」と言えば社会的な偏見をいだかれますし、「うつになるやつが悪い」的なところもあるのではないでしょうか?
原因をさぐることは私にはできませんが、「なぜ?」よりも「どうすれば?」という視点が大切なような気がします。上司が変わればチームは変わりますが(つまり、上司が変わらない限りチームは変わらないってことです。)、なかなかそれができないのも事実だと思うんですね。
わたしは臨床心理の専門家ではありませんので、うつを治すことはできませんが、実際につらい立場になった経験や心理学を学んで実践しながら、疲れた仲間とともにチームを盛り上げてきた経験があり、チーム運営という観点で、「大変なことになる前段階の情報提供」ならご協力ならできるかもしれないと思いました。
プレッシャーをかけるだけでは人は育たず、逆の方向へ向くこともあります。ひどい症状でなければ、上司がカウンセリングの技術を身につけることで、部下の悩みも聞きだし、好転することができます。人材育成という観点ではやる気を促すのも、自発的な行動を促すのも、手法そのものはさほど変わらないと思います。
コミュニケーションの観点で、何回か書いてみたいと思います。できるだけ気軽に書いてみたいと思いますので、どうぞ気軽に読んでみてください。