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組織、マネジメントの理論とその実践を、スポーツ・学校を通して考える。

人を育てる・チームを創る 結果オーライという結果承認

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野球の試合でよく見られるシーン

 

送りバントがファールになり、サインがヒッティングに切り替わる。打者はヒットを打つ。

いわゆる「結果オーライ」です。

このときベンチでは、このヒットを素直に喜び認めるわけにはいきません。「結果オーライ」は次につながらないからです。

「バントをする」という目標が達せられず、他に選択肢がない「ヒッティング」です。

もしこれが内野ゴロでゲッツーになったら、チャンスを潰してしまいます。

ヒットになったという結果を喜んでいては「バントを失敗した」というミスが覆い隠されてしまいます。

心理学では「結果承認」と言われるものですが、結果だけで物事を判断するのではなく「過程承認」が指導者には必要です。

 

バントの失敗には二つの運動が関与しています。一つは準備動作の遅れ「構え遅れ」。

もうひとつは終末動作の不足「急いだ走り出し」です。

この二つがしっかりと行われた上での失敗ならば「結果はダメだったけど、プロセスはOK」と言えます。

 

結果にとらわれることなく過程を認める。それが結果につながるように、努力を促す。指導者として心がけたいことです。

 

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