昔馴染んだ曲を聞いて色んな事を思い出すのは悪くない
50歳を目の前にするとさすがにそれなりに色んな思いでを引きずっている訳ですが、普段はなんだかバタバタしてて余り感傷に浸ることは無い…ような気がしています。ただ、たまに週末の午後に家に一人でいる時間が出来ちゃったりすると、いそいそと昔聞いた音をもう一度聞きたくてCDのラックをゴソゴソ。
そう。こんな時はPCやiPhone/iPodなどの画面をスクロールなんてしていては駄目です。物理的にCD(LPでもいいですが)を探すんですよ。
この週末に行き着いたのはキース・ジャレットのケルン・コンサート
音楽ネタをブログで書くのは政治ネタより恐ろしいような感覚を持っている私なのですが、とりあえずジャズ系レーベルで言うとECMというレーベルの音は好きで、それこそ中学の頃から聞いていたという非常にマセたガキでした。未だに良く覚えているのですが、高校の頃は少ない小遣いを一生懸命に貯めつつ、レコード屋さんに「お金がたまったら絶対に買うから他の人に売らないで」と無茶なお願いをして買ったレコードが幾つかありました。キース・ジャレットはそんな流れでアルバムを三つくらい買えたのですけれど、そんな中のひとつがケルン・コンサート。
本来は深夜限定みたいなイメージのアルバムかもしれません
録音は1975年。さすがの私も中学に頃という頃。もちろんその頃は存在すら知りませんでしたが、確か中学の終わりころか高校に入るころにLPを手に入れました。2枚組の白いジャケット。もう宝物です。なんども針を落とすのは嫌なのでテープに録音して擦り切れるまで聴いて、でもたまにはLPをちゃんと聴いて、大学に入っても聞いて、聴いて、その後CDで発売になったのを見かけて速攻で買い込んで聴いて、また聴いて… たとえばパート・ツーのb(順番で言うと3曲目なのですが)を聴くと、なんか夕焼けに染まる阪神高速神戸線を西に向かって走っている情景が目に浮かぶとか訳の判らん状態。明らかに変です(笑
このアルバム、内容は完全即興のピアノソロなのですが、殆ど全曲覚えてしまうくらいの勢いで聞きました。で、さすがに30年以上もお付き合い(カミさんとの付き合いよりも長い!)してると、このアルバムの色んな部分にすら色んな思いでが詰まっていたりするので、そんなあたりがなんとなく自分的には深夜限定みたいなイメージに近いポジション。
でも、たまにこれを昼間に一人っきりになった家で聴くってのもいいもんです。
聴き終わると、ちょっと体が軽くなった気がします。
それこそ、真剣にスピーカーに対峙して聴きこんでいた高校の頃からから30代前半くらいまでの間の思い出ってのがいくつも出てくるのですが、そういう昔を思い出しつつ、軽い後悔を覚えつつ、でもアレがあったから今があるんだよねと自分史の再確認。
ってことで、自分をちょいと見直してみる週末です。