オルタナティブ・ブログ > THE SHOW MUST GO ON >

通信業界特殊偵察部隊のモノゴトの見方、見え方、考え方

余計な御世話かもしれませんが、ワタシはエンジニアの良心の味方です

»

立場上、いわゆるプロトタイプに接することがよくあります。これは、過去に所属した組織・会社のころから一貫しています。それがハードウェアであれソフトウェアであれ、誰かが作ったものを初めて人前で、作った人たちのメッセージを代弁する形でお客様に披露する立場にいることがよくあります。世間でよく言われる、営業や開発とマーケティングとの温度差や意識の違いの話。別にコツやノウハウの話ではなく、でも単なる思いすごしかもしれませんが、どこかでそんなのを埋められる瞬間がある・・・というか、自分の経験上、ありました。どんな時?

 

所詮私は純粋な文系ですから

いわゆる電機系でも機械系でも、ましてや電波系でもなんでもありません。趣味が高じてある程度深く知っているものはありますが、所詮門前の小僧状態で、お題目としてなんだか覚えている程度の話です。でも、たとえば何らかの自社開発の技術を世に出すという活動のお手伝いをする場合にはそれなりにえらそうなことを言えるようにならないと、とりあえずマーケティングという立場を維持できません。でも、それは単なる役割で、実際には何かしらモノを作った人がいるわけです。

 

あるべき姿を実現していると信じて

たとえばプロトタイプを展示するのを手伝うような時。それがハードウェアだろうがソフトウェアだろうが、どんなタイミングであろうがそれがまともに動くとは、正直思ったことがありません。長生きしてるものでそういったそういったものに(勤務先は途中で微妙に移っていますが・・・)過去15年位なんだかんやと触れてきています。そういったものを製品化前にお客様に披露する場に立ち会ったことがあります。自分で汗をかきながら動かして説明する立場になったこともあります。SPECはこれこれこうだが「実はね。これはまだ開発の途中だから・・・」とかいろんな話を聞きます。

そんな態度と状況についてはとてもよくわかります。わからなければ情報をそれなりに集めます。もちろん、マーケティングとしての立場からのものの見方、というのは一つの正解だとは思います。でも、実際にその場に居合わせて、なんだか分からないけどとりあえずコンソールを眺めておけと言われた若者から、とりあえずそっちの機材は任せたからというカンジまで、種々雑多です・・・・ が、がんばりますよ。

 

で、エンジニアを信じるということ

自分が物を作る立場ではないので、これは信じるしかない。ただ、特に試作に近いものであればあるほどどの程度の性能が出る、あるいは機能をもったものなのかについては怪しいものです。ハードウェアの場合には手作りならではの個体差の大きさに悩まされることもあります。でも、その時点でできることはちゃんとしているはずだと信じる。ここまでは動くよと言ったことについてはきちんとやっているはずと信じる。

でも、たとえば全体のデザインをしている人たち、図面を引いてる人たち、物理的に作ってる人たち、それを動かす人たち、それを・・・ 残念ながらいきなりメールからコミュニケーションが始まるとなかなか難しいところがあるのは事実、というか経験上、難しいことが多かったのですが、あるところで一緒にお披露目をしなくてはいけないタイミングが来たりすると、間違いなく関係が良くなります。

結局、なんだかすごく単純で、一緒に地べたを這いつくばった経験をするとなんだか共有できる部分が多くなって、以後の作業がすごく楽になるわけで・・・ 

つまるところ、エンジニアに対するマーケティングな私という話ではなく、一般論として、要はちゃんと顔を合わせて話をしたかどうか、相手をきちんと知っているか、みたいなところなのかもしれません。

Comment(4)