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ビジネスモバイルITベンチャー実録【朝メール】から抜粋します

たまたまではない、No.1は狙うもの #asacafestudy

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おはようございます。

暴風の台風一過。とてもすっきりした朝になりました。
今朝は朝カフェ次世代研究会。5:05の鷺沼始発のための45分徒歩。
夏至の前日。これくらい早ければ空の撮影が楽しいです。

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台風一過の残骸もすごかったです。

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今朝の「朝カフェ次世代研究会」ではInfoteriaの平野社長がお話ししてくれました。
SNSなどを通じてお互い顔見知りの気持ちでしたが、お会いするのは初めてです。
全く初めてに感じないところが不思議なものですね。

今日のお話をお伺いして、Infoteriaは、次のことをしている会社だと分かりました。
・法人向けのIT製品を自社開発して出している
・受託開発率は0%である
・その分野でのNo.1製品である
・世界を視野に入れている

2000年に27億円の資本を集め、2007年に東証マザーズで上場しているのは立派です。
その中で、「共感できるな」と思った部分を書き出してみましょう。

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■No.1の表現の仕方はいろいろある

「狙わないとNo.1にはなれないです」

特定のジャンルなのか。ある年のことなのか。それまでの累計なのか。
調査会社も様々にあるので、No.1と表現することは比較的簡単にできる。
小さいときからNo.1になると言い切って行動することが重要。

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■会議で全員一致するような内容は大企業がやる

「この仮説があっているのであれば、8割でGoすれば5倍試せます」

皆がいいと思うものには大企業も入ってくる。そこに資金と人材を投入してくる。
ベンチャーは8割方いいと思ったことにスピード感持って進むべき。
会議では残りの2割を詰めるところに8割の労力がかかる。

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■日本のITは殆どが受託

「日本での受託No.1はNTTデータ。1兆円の売り上げです」

受託は受注してから工数を割り当てる。売上も大きくリスクが少ない。
故に経営者は楽。さらに大型受託などをすると、その重要性も高まる。
ただし量産効果は生まれづらい。海外の巨大受託企業はインフォシス(インド)。

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■「自社開発製品」は初期リスクが大きく安い

「一つの製品を完成させるのには3年と10億円がかかる」

自社開発製品で量産化に成功しているのは、アップル、マイクロソフト、
グーグル、オラクル、IBM、フェースブックなどなど。殆どがアメリカ製。
受託と比べて、パッケージなどの自社開発製品は、初期投資が必要で、
かつ単価が安いため、利益が出るようになるまでが苦しい。
ただし、大量に売れれば量産効果が出て利益率が高い。

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■受託をしながら「自社開発製品」を並列して開発するのは困難

「受託を一切しないというような覚悟がいるのです」

受託案件は売上高が大きい。重要案件になり勝ち。故に、儲からない
「自社開発製品」を並列して開発するメンバーは肩身が狭くなり勝ち。

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■骨太コンセプトの製品は自社から提案する

「お客様は神様ではない。見せてもらわないと何が欲しいかがわからない」

バージョン1はその会社が考える骨太のコンセプトのものを提案する。
バージョン2からは顧客要望を徹底的に取り入れる。
最初から顧客要望に対応しているとコンセプトがバラバラになる。

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■競合はいないと考える危険

「うちの製品に競合はいないのです。ブルーオーシャンです」

そのように言い張るベンチャー経営者は多い。
それはそこが魅力の無い場所だからか、安すぎるからか。
魅力があれば競合は必ず入ってくる。
あるいは、今競合がいなくても、別な分野での競争相手は必ず出てくる。
競争を避けたい心理からそう言っていないか。

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面白いプレゼンテーションでした。共感するところも多かったです。
今朝はこれくらいで。

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※20120620 11:40 繰り返していたので変更しまいした。 共感できる部分 → 共感できる

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