iPhoneをiOS4にして自社アプリがクラッシュした事件

おはようございます。

『朝カフェ次世代研究会』の日はなぜだかほとんどが雨です。昨晩までの「朝９時までは降らない」との予報も覆され、今朝は家を出る５時前には降っています。誰か雨男雨女、あるいは、よっぽど早朝に起きていることが珍しい人、いますかぁ？さて、今朝は昨日のiOS4で冷や汗をかいた問題について。

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iOS4へのiPhoneアップデート、21日にリリースとのことでした。21日(月)は早朝からiTunesをアップデートして、iPhoneを母艦につないで身構えていました。ところが、待てど暮らせどアップデートの気配がありません。おかしいなと思っていたところ、日本時間では22日午前2時からと発表されました。

22日(火)早朝、すっかりアップデートののことを忘れていました。Twitterでアップデートのことを思いだし、慌ててアップすることに。旧データのバックアップが取られます。ジェイルブレイクでもしないかぎり、OS3への逆戻りはできない、一方通行の旅へと出ます。

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アップデートは順調で30分ほどで終わりました。従来どおり一番時間がかかるのは旧データのバックアップです。

画面を立ち上げます。すると、ロック待ち受け画面に設定していた背景がアイコンたちの後ろに見えています。明らかな変化に満足しつつ、「どれどれ、どんな機能が加わったかな」と、一つの楽しみになっている、アップデートによる機能強化チェックを始めます。

CACHATTO SecureBrowser(iPhone)というアプリも動くかチェックです。いままで、OSのアップデートでトラブルを起こしたことが無いので、今回も当然のことながら「動くだろうな」と気持ちも楽観的です。

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アプリ上で必要なパスワードを入れ、接続を待ち、トップ画面がやってきます。「よし」と、思った瞬間です。アプリが落ちて、元のホーム画面に戻ってしまいます。「ん、何かトラブルかな？」もう一度やってみます。同じです。数回繰り返します。100％発生します。

「やばいぞ」脈が少し上がったことを感じます。

すかさず、社内メーリングリストにその旨を告知、その後、別な端末のアップデートを待ちます。同じ現象が発生することが確認でき、iOS4と我々のアプリとに問題があることが確信となります。

即座に技術陣が本格対応に入ります。お客様からも「iOS4で動かない」と電話が入り始めます。「AppStoreに改修版を今すぐ乗せたとしても、審査に時間がかかるのでお客様には長いことお待たせしてしまう。」脈はだんだんと高まります。

関連サイトへの告知を進め、プログラムのチェックを進めます。緊迫の時間は続きます。

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「あれ、僕のはiOS4にアップしたけど動きますよ」

緊迫する中に素っ頓狂(すっとんきょう)な声が聞こえます。アルバイトに来ている彼のiPhoneでは動くようです。彼はAppStoreアカウントに別途不具合があり、そのままにしてあったとのことで、古いアプリのままでした。

古いアプリが動いて、最新アプリが動かない。これは大きなヒントです。前後で何の処理が変わったのかをチェックすれば、すぐに問題が抽出できるからです。

万事塞翁が馬とはこのことと思いました。本当に何が役に立つのか分かりません。物事には必然性すらあるのではないかとまで思ってニヤリとしてしまいました。

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その後、順調に技術陣が問題点を発見。すぐさま対応を完了。午後には動作確認が完了。そして夕方には最新版をAppStoreに更新を申請しました。認可が下りるまでの待ち時間がとても長く感じますが、取り急ぎ、やれることはやってあります。

お客様には大変ご迷惑をおかけして申し訳ないです。それとともに、ちょっと油断があった自分たちの脇の甘さを反省しました。そして、『iPhone/iPadなど新端末に専用業務アプリを開発する際のリスク』にも書きましたが、アプリを提供するということは、このように変化し続ける環境の中で、サービスを安定させる義務を負っているというものでもあります。

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さて、これから『朝カフェ次世代研究会』だっ！

※20100623 09:35 リンク追加、語句一部修正しました。