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組織開発・人財開発・IT・ビジネスについて、日々、感じたことをつづります。

「つくる仕事」と「こなす仕事」 ~必要なのは「気づく力」~

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「どのような職業につけば、AIに仕事を奪われませんか?」

「IT業界に就職すれば、AIに仕事を奪われませんか?」

「どのプログラム言語を勉強しておけば、大丈夫ですか?」

メディアの影響もあるのか、このような質問が私の元に寄せられます。

ご質問に回答する際、まず、どの職業にも「つくる(0⇒1)」と「こなす(1⇒10)」の両方が必要であるという話をしています。

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次に、どのような職業に就いたとしても、周りが進歩していく状況で、何もしなければ、結果として退化につながり、進歩する行動を続けなければ、自分が望むモノやコトを手に入れられる確率は下がっていきますという話をしています。

そして、進歩のための行動が必要であることは、多くの人が理解していながら、なぜ、進歩のための行動を続けることが難しいのでしょうか?と訊くようにしています。
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■自分の「関心(Concern)」を探す

行動の継続には、「関心」の度合いが影響すると言われていますが、仕事への「関心」をさまざまな角度から測定するということは、意外とおこなわれていません。

A:ゼロからオリジナリティが高い何かを創造することに喜びを感じる

B:決まったルーティンワークを、しっかりと着実にこなしていくことに喜びを感じる

あなたは、AとBのどちらに喜びを感じますか?

Aだけに喜びを感じる、Bだけがに喜びを感じる、AもBも同じくらい喜びを感じる。

先に述べたように、どの仕事にも「つくる仕事」と「こなす仕事」の両方が必要です。だからこそ、私は、自分の「関心」を知り、それを優先した方が、より楽しく仕事ができると感じています。

【参考】「ワークグラム」
上記の問いは「ワークグラム」の1つの問いです。「ワークグラム」を利用するといろいろな角度で「仕事」に対する自分の関心を測定することができます。

「ワークグラム」:セルフエスティーム ジャパン http://www.se-j.com/profile

■なぜ、AIが仕事を奪うと言われてしまうのか?

冒頭の料理人の例で考えてみると、「つくる仕事:新しい料理を創り出す」は、現時点でみると、人でなければできない部分です。一方、「こなす仕事:決められたメニューをしっかりと着実に再現する」は、「有名シェフの○○」というレトルト食品が開発されると、レトルト食品に置き換える(代替する)ことができるということです。

そして、このような書き方をすると、「こなす仕事」はすべて置き換わるのですか?と言われる方もいらっしゃるので、作業粒度を細かくして説明したいと思います。

例えば、「食器を洗う」「洗濯をする」の作業粒度を細かくすると、下図の「人が頭を使う部分(白四角)」と「人が身体を使う部分(赤四角)」が存在することが分かると思います。すくなくとも今日現在、この部分は、人が判断して、実行する方が効率がよい作業になります。

■食器を洗う
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■洗濯をする

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今日のタイトルに「必要なのは「気づく力」」とサブタイトルをつけた理由は、「つくる仕事(0⇒1)」にも「こなす仕事(1⇒10)」にも「気づく力」が必要だからです。

「つくる人」の「気づき」が、新しい製品やサービスを創り出し、

「こなす人」の「気づき」が、その製品やサービスを適切な進化に導きます。

洗濯機の例のように、進化によって「人が身体を使う部分(赤四角)」が減ることで生まれるのは「時間」です。お金やモノは増やすことができますが、時間は有限で、時間は減っていくものです。

私は、「AIが仕事を奪う」という視点ではなく、技術の進化によって生まれた「時間」を、自分の関心ごとに費やす時間にしてほしいと思っています。

そして、職業や仕事を考える時に、

①自分の「関心」はどこにあるのか?

②人にしかできない仕事(作業)は何なのか?

を意識しながら仕事を選んでいくと、長い間、楽しく仕事を続けることができるのだと思っています。

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