エバンジェリスト 西脇 資哲さんから学ぶ仕事の流儀 ~ 相手の仕事も、自分の仕事も増やさない. ~
皆さま、あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
「一年の計は元旦にあり」ということで、今日は、計画的に『時間をつくる』をテーマに書きたいと思います。
「椎野さんから見て、仕事ができる人って誰ですか?」
長い間、IT業界で人材開発・技術者育成に関わっていることもあり、新入社員の方からエグゼクティブの方まで、世代や役割に問わず、よく訊かれる質問の1つが「仕事ができる」に関することです。
皆さまの職場でも、「あの人は仕事ができる」という類の話が出ることが、少なからずあるのではないでしょうか?
「椎野さんから見て、仕事ができる人って誰ですか?」に回答する際、必ず、名前を挙げさせていただく方が数名いらっしゃいます。
その中のお一人が、エバンジェリストの西脇 資哲さんです。西脇さんと仕事でご一緒させていただくようになって7年ほど経ちますが、毎回、『なるほど!』と新しい気づきを与えてくれる存在です。
そして、質問に「椎野さんから見て」という枕詞が付けられる背景には、私が感じ取っている『数値化できない能力』について、具体的に教えてほしいという期待があります。
そこで、今日のテーマ、計画的に『時間をつくる』に関して、私が日ごろ感じている、西脇さんの仕事の流儀(『数値化できない能力』)について、ご紹介したいと思います。
-----西脇 資哲さんのプロフィール(抜粋)------
日本経済新聞でも紹介されたIT「伝道師」、IT業界の著名カリスマエバンジェリスト。2013年には日経BP社から "世界を元気にする100人" にも選出。TOKYO FM 「エバンジェリストスクール!」を乃木坂46とともに放送中。
『相手の仕事も、自分の仕事も増やさない』
西脇さんの仕事の流儀について書こうと思った時、真っ先に浮かんだのが『相手の仕事も、自分の仕事も増やさない』というフレーズでした。西脇さんと仕事をご一緒すると、相手の期待値を遥かに超えたところに目標があり、その目標を達成するために、仕事の細部にわたるまで『相手の仕事も、自分の仕事も増やさない』スタイルが徹底されていることに気づきます。
■相手の期待値を遥かに超えた目標
相手側の期待値:「ドローン」のデモを見たい。
西脇さんの提案:操作体験ができるように複数の「ドローン」を用意する。
これは、ある高校のリクエストに対して、ドローンを操作する「経験」をプレゼントしたいと、西脇さんの方から提案していただいたことになります。
短時間(40分間)に、総勢70名にドローン体験をしてもらうということは、一見するとかなり難しいことのように感じますが、沢山の「ドローン」を持参し、完璧なタイムマネージメントで、総勢70名に「ドローン」の操作体験をプレゼントされていました。
この例のように、相手が「やってみたいけれど、たぶん無理」と諦めていることに気づき、実現する方法を考え、西脇さんの方から提案をされています。
■プロセスの最適化(相手のプロセスと自分のプロセスを考えて仕事をする)
西脇さんと一緒に仕事をしていると、常に、全体のプロセスを意識して行動されていることに気づきます。特に、相手の作業の前工程と後工程で、何が必要になり、それぞれが何をやる必要があるのかを理解した上で行動されるので、関係者の仕事が止まったり、後戻りしたりすることがありません。
そして、西脇さんご自身が相手のプロセスを考えて行動されているので、他の人が相手のプロセスを考え行動していることにもすぐに気づかれます。
例えば、私は、タスクがスタックしないよう、メールの返信タイミングを調整しているのですが、それにすぐに気づかれた西脇さんのメールには、下記のように記されていました。
■情報管理の効率化
オンラインになっている西脇さんに問い合わせをすると、即レスで必要な情報を返してくれます。これは、必要な時に、必要な情報をすぐに取り出せるように、情報管理をされているからこそできることです。
西脇さんの情報管理の一例を紹介させていただくと、相手の利用パターンに併せて、複数の情報がクラウド上で提供されています。そして、その情報の利用ポリシーについても明記されています。
そのおかげで、毎回、西脇さんに問い合わせをしなくても、クラウド上の最新情報を利用ポリシーにしたがって使うことができるようになっています。
これも、まさに「相手の仕事も、自分の仕事も増やさない」工夫といえると思います。
『また、一緒に仕事をしたい人』でありつづける
西脇さんの仕事の流儀を改めて振り返ると、計画的に『時間をつくる』ということは、細部にわたるまで『相手の仕事も、自分の仕事も増やさない』スタイルを徹底することだと感じています。
もちろん、それは、単純に必要最小限のことを実行するということではなく、相手の期待値を超える目標を確実に達成するために、何を、どうすればよいかを考えた上で、無駄のない計画を実行するということです。
そして、そうやって、計画的に『時間をつくる』ことができる人は、『また、一緒に仕事をしたい人』でもあります。
2019年の目標は、『また、一緒に仕事をしたい人』でありつづけるために、細部にわたるまで『相手の仕事も、自分の仕事も増やさない』スタイルを徹底していきたいです。
2019年1月1日