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食品移香が止まらない!(後) 最後の手段、メーカー直販。~日用品公害・香害(n)~

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前編からの続き>

食品パッケージへの移香が、とまらない。それもかなりの高頻度で発生している。さらに、貫通しての食品移香、製造業者がユーザーである場合は、食品へのダイレクトな移香もある。

筆者と同様に、困っているひとたちは、自衛している。
におうパッケージを廃棄して、無臭の容器に移し替えて、冷蔵庫に入れる。そうしなければ、庫内に二次移香し、そこから、ほかの無移香の食品に3次移香するからだ。

まとめ買いをすると、無臭の蓋つき容器が足りなくなる。仕方なく、ラップやポリ袋で代用する。
ところが、そのラップやポリ袋までもが移香している。すでに、無移香のものを入手しにくい状況だ。

では、どうするか。
移し替えなくてもよい、最初から、移香していない食品を入手するしかない。
最後の手段は、「食べチョク」のように生産者から届く商品、ネットショップに出店している生産者の直営店、そして、メーカー直販だ。

今回、筆者が直販を試したメーカー5社について、無移香を確認したので、ご報告する。

株式会社 母恵夢(愛媛県東温市)

愛媛県の菓子「母恵夢(ポエム)」のメーカーだ。バリエーションも増えて、オンラインショップは華やかだ。
みかん、レモン、桃、抹茶のベビー母恵夢や、やわらかい「生母恵夢」、「ほほえむ」などがあり、贈答用のアソートも充実している。

個人的には、「ほほえむ」を、おすすめしたい。オリジナルの母恵夢とは異なり、しっとりして、さらにやわらかい。バターと砂糖の旨味が、じゅわーと拡がる。フレンチトーストの旨味だけを抽出したような味。万人受けしそうだ。

商品はすべて無移香で届いた。贈答用の紙の箱も無移香で、再利用できる。

母恵夢 公式サイト

母恵夢 オンラインショップ

信濃路うさぎや(長野県上田市)

これは完全に筆者の好みの問題であるが、ロールケーキといえば、クリームよりも、ジャムである。この菓子舗の「あんずロール」が、お気に入りだ。

四国に香害が来襲してからというもの、スーパーの菓子のパッケージが軒並み移香しており、客からの移香のない問屋なら大丈夫だろうということで、防災備蓄の菓子を、「信州上田のお菓子屋さん amazon店」で、まとめ買いしていた。このショップでは、同じ信濃に店をかまえる、うさぎやさんの菓子を取り扱っており、註文していた。
現在、このショップでは取り扱われていないが、うさぎやさんのサイトから直接購入することができる。

プラ包装のロールが1本ずつ紙パッケージに入っている。そのパッケージからして無移香だ。

きれいなオレンジ色の、あんずジャムがたっぷり。ストレート紅茶や、ほうじ茶に合う。

同ショップでは、「くるみそば」などの信州銘菓も購入できる。こちらは、多少、包装に、某社の柔軟剤の移香がみられが、プラ包装が分厚いので、中の菓子は守られている。お茶うけに、ちょうどよい甘さだ。

ただし、この菓子舗、洋菓子のタルトレットを「タルト」などと銘打って販売している。そこだけは、愛媛県民としては、首をかしげてしまう。タルトとは、和菓子であって、餡を巻いたロールである。タルトレットはタルトではない。

信濃路うさぎや ウェブサイト(株式会社ずくだせ農場)

信濃路うさぎや オンラインショップ(base)

半田そうめん|半田手延麺八千代(徳島県阿波市、工場:美馬郡つるぎ町)

四国は徳島にある、半田めん(半田素麺)のメーカーだ。
徳島には、半田めんを製造している企業は、いくつもある。それぞれ独自性を打ち出している。八千代麺業は、素材にこだわりぬいており、国産原料100%。別売やセットで購入できる「つゆ」には、化学調味料の類が使われていない。

素材を活かす技術があるのだろう、とにかく、美味い。
通常、乾麺は、茹でると、中心部と周りの食感が異なるものだ。コシがあっても、表面が柔らかくなる。
八千代の半田麺では、その現象がほとんど起こらない。中心部と表面の食感の差が少ないのだ。
そして、つゆは、保存料・化学調味料不使用だ。魚介ダシであるにもかかわらず、口に残る生臭みがない。筆者は、(乳製品とたまごは、あんずジャムロール程度の)ビーガンに近いペスクタリアンなので、動物性食品のニオイを感知しやすい。その筆者が、再購入したいと考えたツユであって、臭みがないのだ。
甘めで、半田めんに、よく合う。
麺自体が美味しいので、まずは、つゆにおろし生姜だけでつるつるっ、を、おすすめしたい。

実は、同社の製品を買うのは、二度目である。一度目は、商品は無移香だったが、同梱の紙類に移香が認められた。もちろん、原因は同社にはない。にもかかわらず、お知らせしたところ、すぐに、丁寧な返信があり、二度目の購入となった。
そして、二度目は、完全に無移香だった。

オンラインショップ「よくある質問」には、次のような質疑応答がある。
「麺はどのように保管すればいいでしょうか?」
「虫や湿気、臭いの移りを防ぐために密閉できる容器に移し、直射日光を避けて冷暗所で保存してください。」

製品作りにも販売にも、真摯な姿勢のある企業である。8月はまさに、半田めんの美味しい季節。

公式Xには、和・洋・中、さまざまなレシピが掲載されている。とくに、スパゲティのように使うイタリアンがおすすめだ。ぜひ、参考にして、つるつるっと。

八千代麺業 ウェブサイト

八千代麺業 オンラインショップ (株式会社そらにわ)

八千代麺業 X 公式

伊藤食品株式会社(静岡県静岡市

スーパーで買うと、缶詰にまで、抗菌臭の移香が付着してくるのには、驚いた。キッチン洗剤で洗っても、除去しきれない。そのままストッカーに入れれば、ストッカー内がくさくなる。もう、どうすればいいんですかね。
というわけで、メーカーから買うしかない!

「あいこちゃん」でおなじみの、伊藤食品さんの直販を試した。魚缶詰を中心に製造販売している、静岡のメーカーだ。

結果。全商品、無移香で届いた。すばらしい!

同サイトでの注文は、なかなか難しい。ツナ缶ひとつとっても、水煮から野菜のスープ煮、辛子入りまで、バリエーションが豊富で、どれを注文すればいいのか迷ってしまう。
筆者が試した限りでは、初めて購入するなら、国産の野菜スープで煮た青缶が、アレンジしやすいようにおもう。食塩不使用、特定原材料不使用、化学調味料不使用、国内自社工場製造だ。

スーパーとの大きな違いは、メーカー直販では、箱買いになるという点だ。
とはいえ、ツナ缶は、今の季節であれば、冷やし中華やサラダ風の麺にも合うだろう。まとめ買いしても使い切るはず。いや、むしろ、ストックがあるからという理由で、安心して使いすぎるご家庭の方が多いかもしれないが。

ツナ以外にも、ホタテやイカなどの缶詰がある。料理の素材としても活躍しそうだ。
いくつか買ってみた。すべて無移香で届いている。

伊藤食品公式オンラインショップ -AIKOCHANの美味しい缶詰

【公式】あいこちゃん From 伊藤食品

ヱスビー食品株式会社(東京都中央区)

筆者宅では、筆者以外の者が辛い物を苦手とするので、カレー粉は、スティックに入った顆粒状の「カレーの王子様」を使っている。自分用には、ヱスビー食品の缶の赤缶カレー粉や、鬼北町「森の三角ぼうし」の辛々味噌を追加する。
ところが、この「カレーの王子様」、スーパーで買うと、毎回もれなく抗菌臭が付着してくるのだ。箱の箱はもちろんだが、貫通して、スティックのプラ包装の表面にまで抗菌臭。臭くてかなわない。
そのうえ、赤缶の表面にまで、移香がみられるようになってきた。

さらにさらに、一味唐辛子や、ブラックペッパー、テーブルコショーまで、移香している。小さなガラス瓶入りで、キャップの上部以外、全面プラスチックフィルムで覆われている。にもかかわらず、だ。フィルムを剥がすと、瓶に移香していて、洗っても除去できない。
唐辛子がなければ、きんぴらを作れない。ブラックペッパーがなければ、野菜の塩炒めも作れない。

そこで、メーカー直販である。助けて、ヱスビー食品さん!!

同社のオンラインショップは、なかなか見応えがある。知らなかった商品も多い。
ベジタリアン仕様のレトルトカレーがあった。防災備蓄用に、これはいい。

というわけで、カレーの王子様、スパイス類、そして、レトルトカレーを注文。

ほぼ無移香で届いた。
「ほぼ」というのは、若干紙類や表面に、柔軟剤臭が「かすかに」認められたからだ。が、しかし、「かすかに」である。濡れ布巾でサッと一拭きして、ストッカーへ。それで問題のないレベルだ。

レトルトカレーには、ヤングコーンやレンコンなどが、ごろっと入っている。
筆者は、以前、ベジタリアン仕様のレトルトカレーを何種類も試し、創健社のものが気に入っているが、それより、すこし塩分が強く、淡白な味だ。

移香除去に時間を使うのは、こりごりだ。ストックがなくなったら、また、註文したい。

ヱスビー食品 オンラインショップ

3社の商品を使って、レッツ無移香・超速クッキング。

無移香商品ばかりであるから、組み合わせて調理しても、無移香だ。
おそらく料理に不慣れな人でもできる、簡単なレシピをご紹介しよう。

【ツナカレー麺】

半田めんを茹でて、ゆで汁を捨てる。
その上に、トマト1個分のざく切りと、ヱスビー食品の「野菜のカレー」を投入、さらに「赤缶カレー粉」を少々、ツユ少々を投入。
弱火にかけて、麺に絡ませる。
温まってきたら、しっかりと水気を切った伊藤食品の「ツナ缶」を加えて、一混ぜする。
これだけ。10分もあればできる、超速の一皿だ。

辛いものが好きなら、「森の三角ぼうし」の、鬼辛味噌を一匙追加すればいい。

さらに、辛いものが好きでニンニクの香りを追加したいなら、トマトとツナ缶ではなく、伊藤食品の「ピリッと辛いあいこちゃんツナ」を缶汁ごと使えばよいだろう。レモンなどの柑橘の酢も使えば、アジアンテイストになる。

今後も試してみて、無移香の食品があれば、報告します。
皆さんも、良い商品をご存知なら、ぜひ、「#無移香食品」というタグを付けて、SNSで発信してください。

※ 本ブログに掲載しているのは、筆者が購入した時点で、購入した品についての情報です。完全無移香を保証するものではありません。商品が注文者の手に届くまでには、多くの工程があり、生産者や販売者が気をつけていても、移香する可能性はゼロではありません。

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「X」と「食べチョク」に見る、消費者意識の変化。変わる、食品選びの基準(前)。
新聞販売店、梱包資材メーカー、印刷会社に、緊急のお願い。変わる、食品選びの基準(後)。

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