日本マイクロソフト
正直いうと、現時点では、なにかしっくり来ない名前のような気がします。
それが、ある意味、樋口社長が変えたかった世間のイメージなのかもしれません。
マイクロソフトといえば、確かに数あるIT系の外資系企業の中でも、どろくさいイメージからは程遠いというか、何事もスマートに行うというイメージがあります。
そのイメージと何かベタな語感のある日本とは、何かそぐわないという感覚を持った人も多いのではないかと思います。
おそらく、社員の方々も名前の変更には反対だった人が結構多かったのではないかと想像します。
そういう社員の意識をあえて変えるために名前変更ということのような気もします。
とにかく社名の変更で何かが変わるかお手並み拝見というところでしょうか?
ところで、実は、インターシステムズも日本参入の折には、名前の先頭に日本をつけることを当然検討しました。
しかし、日本インターシステムズという社名の会社が既に存在していまして、その命名を断念したという経由があります。
いまでは、最近のサムライジャパンだとか岡田ジャパンだとか、結構ジャパンも定着してきているので、あえて日本にこだわる必要もないんじゃないかなというのは、個人的な意見です。
今後は、かえって、べたな日本という名前のほうが嫌われる可能性もなきにしもあらずかもです。
我々の場合は、もともとの名前がインターシステムズというありがちな名前ですので、運悪く名前を先に越されてしまったという所です。
ちなみにインターシステムズという名前の由来ですが、
インターシステムズの創業者であるTerry Ragonは、インターシステムズを創立する前には、IDXという医療システム会社の創業者の一人でした。
日本でいう所のHIS(病院情報システム)を作っている会社ですが、彼はそのアプリケーションというよりは、それを支えるデータベースというか、ある意味今日のオペレーティングシステムに近い部分を担当していました。
そんな状況の中、彼の興味はアプリケーションそのものよりもデータベースエンジンとシステム周りに向かっていき、独立することを決意しました。
そして、独立して新しい会社を作る際にこだわったものは、名前の一部にシステムズというものを含めることでした。
このシステムズという言葉、以前にも取り上げました様にUSのソフトウェア業界では特別な意味があって、いわゆるアプリケーションプログラミングではなくて、システムそのものをプログラミングするという意味があります。
インターの意味は正確には不明ですが、中へ(より深く)とかシステム間とかそういうニュアンスを含んでいるように思います。
それから32年、システムズが象徴するようにアプリケーションではなく、ミドルウェア部分に特化してビジネスを継続していることになります。
現在では、一部アプリケーション部分にも参入していますが、コアはこの先もインフラソフトの開発を続けていくことになるだろうと思います。
ちなみにIDXはその後、GEヘルスケアに買収され、現在でもインターシステムズの大手アプリケーションパートナーとして活躍しています。