ベンチマーク
データベース製品である以上、ベンチマークというものは必ず求められますが、InterSystemsは、一般的なTPCベンチマークを行うことは考えていません。
その手のベンチマークは、ご存知の方も多いと思いますが、各ベンダーは、ベンチマーク専用の特別にチューニングした製品バージョンでベンチマークに挑みます。
最高の結果を得るためには、ある意味当たり前のことで、市販車を使ったレースでもレース専用にバリバリにチューニングすることとかわりません。
これは、公平を期すために、そのベンチマークの仕様を完全に公開するわけですので、その仕様に合わせてベンダーがしのぎを削るのは当たり前です。
結果、典型的なビジネス処理を模したと言いながら、現実とはかけ離れたシナリオでの結果となり、実際のアプリケーションのサイジングを決める上での何の指針にもなりません。
InterSystemsは、TPCの代わりに実際のユーザーのアプリケーションを使ったベンチマークを定期的に行っています。
今回は、Intelの新しいNehalem世代のサーバーを使ったベンチマークです。
もっとも、実際のアプリケーションを使うといっても、そんなに大量のユーザーを確保できませんので、人の入力をシミュレートしたソフトウェア(スクリプト)を作成し、あたかも大量の人が操作しているような状態を作ります。
今回のアプリケーションは、いわゆる病院総合情報システムで、日本でいう所の電子カルテやオーダリング、医事会計、検査システムなどが含まれるものです。
日本では、病院情報システムというとせいぜい1000ユーザーを超えるあたりが最大規模ですが、海の向こうでは、1万ユーザーを超える例もあります。
このアプローチの欠点は、医療情報システムのことをわかる人でなければ、なかなかすごさがわからない所ですが、それでも1秒間に890万回のデータベースアクセスというのはすごいインパクトがあるように思います。
ちなみに話しが少しそれますが、このビデオを見るとお分かりいただけると思いますが、最近、InterSystemsでもマーケティングのツールとしてYouTubeを積極的に使い始めています。
わざわざ自社サイトにビデオコンテンツをアップロードする手間およびそれをサーブするためのバンド幅を気にする手間を考えたら、こちらのほうが手間もコストもかかりませんしね。