【聴いてみた】八代亜紀さんのジャズCD「夜のアルバム」が鳥肌ものでした。
八代亜紀さんのジャズCD、「夜のアルバム」を聴きました。
聴いたというか、「包まれた」という感じでしょうか。
あの圧倒的な八代ワールドに、どっぷりずっぽり浸りまくりです。
最初に書いておきますが、わたくし幼少の頃から八代ファンで、なんなんでしょうね、あの得も言われぬ大人っぽい魅力にぽ~っとなっていた少年のひとりです。
ちなみに世界でスパンコールのドレスが似合うと思う二大巨頭は、八代さんとライザ・ミネリです。(ライザ・ミネリってそんなにスパンコール着る人かどうか知りませんが。)
そんな、「かなり贔屓目」でのレビューになりますが、よろしければお読みくださいませ。
さて、そもそも八代さんの何が好きかって、一番はやはりあのハスキーボイスですよ。
耳元で囁かれたら、きっと失神すると思います。(^^ゞ
実はわたくし、自分の声にかなりコンプレックスがあるものですから、特徴的な美声をお持ちの方を見ると、ビビビっと来ちゃうんですね。
女性だけではありません。男性でも、井上陽水さん、林隆三さん、細川俊之さんなど、シビれる方は多いです。
でもやはりこの声だけは特別かなぁ。
このアルバム、由紀さおりさんの成功を追っかけた二番煎じ的な目で見られることも多いようですが、八代さんって元々銀座のクラブシンガーからのスタートだそうで、そういう意味ではタイミングこそアレですけどジャズは八代さんの原点なんですね。
40年かかってやっと帰ってきたみたいな。プロデュースは小西康陽さん、クオリティの低いワケがありません。
選曲、バックの編成はかなりバラエティに富んでいますが、やはりあの声に一番しっくり来るのは、むせび泣くようなサックスと、指の先から絞りだすようなギターではないでしょうか。サックスとギターの入った曲は特に染みます。
小西さん、本当に歌い手のことを上手に料理するなぁ。なんだか聴いてると熱燗欲しくなってきますもん。
全曲ジャズスタンダードではなく、日本語も半分くらいあって、それがまたいいんですよ。
日本語のジャズって面白いと思います。全然アリ。
例えば、冒頭のメロディが似ている、五木の子守唄~いそしぎのメドレーはかなりチャレンジングな一曲ですがわたくしは好きです。
これ、外国の方が聴いたらどう感じるのか聞いてみたいですね。
と思ってたら、こんな方からコメントが。
「亜紀さんは、持ち前の美しく官能的な歌声で、才気と温かみにあふれた歌を聴かせてくれます。その歌声に伴奏をつけるプロデューサー/アレンジャーの小西康陽さんの仕事ぶりも、とても見事です。八代亜紀さんのご活躍をお祈りしています。」──ヘレン・メリル
うーん、確かに元祖囁き系ハスキーボイスといったらヘレン・メリルですよね。
わたくしトランペット吹くものですから、昔あの「ユッビッソー~」の有名なクリフォード・ブラウンのソロを一生懸命コピーした覚えがあります。(もちろんレベルは月とすっぽんですが)
まぁ、このコメントはとりあえずのビジネスライクなものでしょうけど、せっかく世界75カ国に配信されるということで、多くの人に聴いていただきたいなと思う次第であります。
さて、アルバムの内容に戻ります。
曲目:
1 フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン
2 クライ・ミー・ア・リヴァー
3 ジャニー・ギター
4 五木の子守唄~いそしぎ
5 サマータイム
6 枯葉
7 スウェイ
8 私は泣いています
9 ワン・レイニー・ナイト・イン・トーキョー
10 再会
11 ただそれだけのこと
12 虹の彼方に
す、すごい選曲だ。昭和だ。(笑)
後半の怒涛の歌謡曲がまたパンチあります。たまんないです。
あの声ですから、逆に曲を選ぶところも多分にあると思いますが、ぜひ第二弾を製作していただきたいですね。
できればファンからリクエストを募って。
そう、アルバムタイトルは「リクエスト・アワー」なんていかがでしょう。(昭和だ~)