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「脳内ビジネス」の話はまたにします!

一つの正しい道以外はすべて間違い

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最近山に行く機会が多い私は、よく夜中に、他人の遭難日記のような記事を読んでいます。

あれは面白いですね。

人のトラブルを面白いというのも不謹慎な感じがしますが、「明日は我が身」と思って読むとこれほど参考になる情報はありません。そういう意味でヴェリーインテレスティングと感じる次第です。

普段完璧な装備を持ち、綿密な計画を立てていそうな人でも、霧で視界が遮られたり、雷で身動きとれない状態が続いたり、あるいは熊に遭遇する、足を滑らせて骨折する、寒さでスマホが起動しなくなるなど、想定外のことが2つ3つ重なると冷静な判断ができなくなってしまいます。

いわゆるパニック状態ですが、ひとたびそうなると、地図とコンパスを頼りに「方角としてはこっちだからこっちに向かってみよう」みたいな一見まともそうなことを言いだし、道なき道を突き進んで2mの崖に行く手を阻まれ「詰んだ」というよくあるオチになります。

2mならなんとか下りられるんじゃないか?

とあまり山に行ったことがない方なら考えられるかもしれませんが、まぁ無理です。もしなんとか下りたとして、その後5mの崖が待っていたらどうするか。下りるときはザックを先に投げたりできても(やっちゃだめですが)、ザックを背負って登り返すことはできません。

私も学生のころ鳳凰三山登山中に一度ビバークを余儀なくされ、近くに滝があったのでそこに水を汲みに行ったのですが、手は届きそうでも5mは離れていたのでどうやっても水を汲むことはできませんでした。

目の前に轟々と流れる無尽の水があっても汲めない。人間は2m、5mの距離をどうすることもできない無力な存在なのです。

(幸いそのときはスポーツドリンクは持っていたので、それでラーメン作って食べましたが・・・。)

話がずれましたが、山で道に迷ったとき、一番大事なのはちゃんとした登山道に戻ることです。オリジナリティを出して「方角としてはこっち」「こっちに進めば必ずこの登山道に出れる」みたいな感じで突き進むのは本当にやっちゃいけないことナンバーワンだったりします。

一つの正しい道以外はすべて間違い

という言葉があります。

山はすでに延べ何万、何百万人という先人が登り、もっとも安全なルートが検討され、それが最終的に登山道となっているのです。つまりそれ以外の道(というかルート)は、たとえ一見行けそうであっても、なんらか理由があって登山道として採用されてないのです。どんなに辛くても、登り返して元のルートに戻るということが一番の近道ですと、我々は肝に銘じなければいけませんね。

2mの崖を飛び降りるような、それやったら最後、登り返すことが不可能になるようなアクションを取ってはいけないです。

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さて、ちょっと仕事の話。

仕事でも同じような局面に出会うことがあります。若く経験の浅いエンジニアが一番気を付けなければならないのが定石を無視して突き進み、道迷いを起すということです。

だいたいほとんどの局面には「定石」というのがあります。まずはその定石に沿って歩くことを心がけるべきと思います。いわゆる「守破離」でいう「守」ですね。

自分で判断しないと面白さは半減してしまうのはわかりますが、まずは我慢して先人の足跡をなぞってみて、時折立ち止まりその意味を考える、、、みたいなことをやってみるのが成長への近道です。

道迷いを起すとお客さんやチームのメンバーなどいろいろな人に迷惑がかかってしまいますしね。

ただ、もちろんコンピュータやらスマホやらの世界は、技術や環境が日進月歩で変わっています。これは登山に喩えるなら、絶えず地形が変動していることを意味します。先人が通った道が必ずしも正解ではない、ということもなくはないです。

ただそうであっても、それを経験の少ないエンジニアが独自で判断をするのは危険ですので、やはりここでも先人に相談するのが一番の近道です。そういう相談が気軽にできる、頼れる先輩を周りに置きましょう。

そう遠くない将来、それを破ってオリジナリティを出し、さらなる高みを目指す日がやってきます。

(山ではそれ目指したらダメです。くれぐれも。)

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