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「脳内ビジネス」の話はまたにします!

技術者はどんどん副業をやったらいい

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先日、社員と飲む機会がありました。

彼は去年の夏頃から頻繁に山に連れ回しているのですが、どうも去年末に行った八ヶ岳の本沢温泉ですっかり雪山登山に魅了されてしまい、今月末に行こうとしてる山行も楽しみにしてますし、その後も「スキーかついで上がりましょうよ」なんて誘われてます。

スキーかついで上がるのは、私も是非やってみたいのですが、こないだ私が持っている150cmのショート目のスキーをそのつもりで持ってみたら、結構な重量があって、スキー靴もたぶん6kgぐらいあって、両方で10kgは軽く超えるので、やっぱそれ用の装備を揃えなきゃ無理だよなー、なんて思い自分の中では無期延期となってます。

それはともかくとして、彼は山に行くのは最近超乗り気なのですが、性格に関していえばよく言えばミニマリスト、悪く言えばケチな人間で、最低限の投資で登ろうとするのでちょっとだけ困ってました。

2500m級の山に登るときも服は普段オフィスに来るような格好ですし、靴はなんとかちゃんとしたのを買わしましたが、トレッキングポールもないですし、レインウェアもザックもないので私に予備があれば貸してあげたり、なければ「まー、そんな感じかな?」と言ってみたり。。

しかし、やはり実際問題として装備がイケてないと、人一倍汗をかいてしまったり、つるっとすべったときに危険だったりしまして、山に行き慣れてない人ほどしっかりした装備が必要だというのは、前の記事で最初の店の店員が言っていたとおりです。

そんな彼が、こないだ飲んだときは、ちょっと様子がおかしかったです。

「今度山に登るときのフリースは、mont-bellのこんなのでいいですかねー?(スマホ見せる)」

「えー?これ、もちろんいいけど、1万もするじゃん!」

「でもユニクロのだと良くないって記事、見たんですよねー」

「そっかー、でもフリースに1万払うなら、トレポ買いなよ」

「ああ、トレッキングポールですね。買いました!」

「え!?買ったの?いつもの現地調達の木の棒じゃなくて?」

「買いましたよー」

「あそう、それはよかった。あー、あと、できれば保温性の高い靴下ね。こないだもそうだったけど雪山は指先が冷えるから」

「靴下ですね。買います。(スマホカチャカチャ)こんなのでいいですか?」

「ええっ!?」

とにかくどんどん買っていきます。まあトレポも靴下もそんなに高いものではないですが、これまでの彼の節制ぶりを考えると明らかに何か異変が起きているわけです。

「ど、ど、どうしたのよ、それ?なんかおかしくない??」

と聞くと、

「いやー、実は副業の方でちょっとお金が入りまして」

と。

彼が前から副業をやっているのは私も知ってまして、「なるほど!」と合点がいくと共に、なんだか一緒になって嬉しくなってしまいました。

社員が副業でお金が入ったのを喜ぶ社長と言うのもちょっと妙な気もしますが、私は常々、技術者たるもの副業は積極的にした方がいいと思っています。(副業といっても、コンビニのバイトとか家庭教師とかそういうのではなく、フリーランスの開発活動ですが。)

うちもそうですが、基本的にあるレベル以上に組織化された開発会社なら、開発仕事はチームを組んで分業で進めていくと思います。

営業が得意な人間、仕様設計が得意な人間、プログラムが得意な人間、テストが得意な人間、プロマネが得意な人間が組み合わさって、1つの成果物を作っていきます。

しかし、このスタイルは、裏を返せば「得意じゃないところは得意じゃなくていい」ということにもつながります。

たとえば実装メインでやっている人は、お客さんと話すのは得意じゃなくていいです。そして会社が効率化を追求し、分業を究めていくと、自分が不得意としている分野の技能を磨く機会というのがほとんど与えられないです。

ところがフリーランスで仕事を取って、自分で作って自分で納め、アフターフォローまでしっかりするという仕事をすると、全工程の中のどこかに苦手なところがあってもそこから逃げることはできません。

時には思わぬトラブルにもなるでしょう。

そこがいいところです。トラブルに遭い、しんどい経験を乗り越えることで、普段のチームメンバーに対するリスペクトというのも生まれてくると思うのです。

やっぱりチームでやるのって楽だし、自分の得意なところだけ集中していればいいのはありがたい、と。1人でやるのでは規模が限られているけど、チームでやれば大きな仕事ができる、それにより与えられる顧客満足度が何十倍にも膨らむ、ということにも気づくかも知れません。

一方で、もし仮に、
「いや、チームでやらなくてもよくね?自分で営業も実装も保守もできるわ。お金もそっちの方が儲かりそうだし。」
となれば、会社にいる必要なんてないです。

会社が「副業は本業の妨げにならない範囲内で認める」なんていうのはおかしくて、会社は社員が副業をメインにしていかないように、必死で将来性のある面白い仕事と集中できる環境と安定したサラリーを用意しなければならないと思います。

まぁ、社長として3つだけ言っておかなければならないのは

会社で知り合ったお客さん絡みの案件を取ったらあかんよ、それはある意味横領だし、トラブルのケツは必ず会社に向いてくるので。

というのと

雇用契約時に取り交わしている機密保持契約をもう一度読み直しておくように。

というのと

副収入は確定申告して税金をちゃんと納めないと後で厄介なことになるよ。特にプログラマは源泉徴収されてないことが多いのでね。

というあたりでしょうかね。

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