潰れない(IT)会社の作り方
先日、例によって一人焼鳥屋で飲んでいると、ちょっと離れた席の若者2人が「ちくしょう、転職だ」ならぬ「ちくしょう、起業だ」とのたまわっていまして、さらに「で、事業は何やるの?」みたいな話で、あーでもない、こうでもないとあるある話をしていたので、(そういうのはビール瓶持っておっさんに聞きにこいや)と思ってしまったので、ちょっとまとめてみました。
彼らに届くといいんですが。
いや、冗談です。実際「読みましたよ」とか言われても困るし、反論はもっと困るので、見かけても知らないふりをしてください。おっさんも、そんなに聞き入っていたわけではありません。(急に弱気)
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基本的に、私は「会社作るったって何やるよ?」「○○は?」「もうあるじゃん」「じゃあ××は?」「それもある」みたいなのの議論の末に「よっしゃこれだ!」みたいにして会社を起こすって筋がよろしくないと思うんですよね。
会社は潰れなければ夢が見れます。先に夢を見ても、潰れてしまえば何も生み出しません。
じゃないですか。なので、まずは潰れない会社を作ることが大事かと。
そんな感じで、持論を展開してみます。
人を雇うまでの基本的な方針
[A-1]一人でなんでもできるようになる(実際は勘違いで構わない)。
[A-2]よく分からないけど、とりあえず仕事を請ける。
[A-3]頑張ったらできた。それを確認。
[A-4]同じような仕事をまた請ける。
[A-5]またできた。それを確認。
[A-6]同じような仕事をまた請ける。
[A-7]難なくできることを確認。
[A-8]人を雇ってその仕事を任せる。
基本的に人を雇うのはリスクが多いですが、なんと言っても「辞められてしまう」というのがハンパない破壊力です。属人性を高めてしまうと辞められてしまったときにそのフォローで自分のやってる案件も確実に燃え出します。自分が出来るのを確認した仕事であればそのフォローアップ体制が自然とできます。
その他もろもろの方針
[B]案件に惚れない。
1つの案件に惚れちゃダメです。入れ込みすぎて、その事業とともに潰れていった会社をたくさん知ってます。
[C]大企業も中小企業も個人相手でも差別無し。同一作業同一料金。
大企業相手だから安くする、あるいは高くする、というのはどういう理屈なのか。。理屈に合わないことをしてると軸がブレます。つまり理屈があるなら安くするんでも高くするんでもOK。
[D]1本の太い柱を作らない。太くなくてもいいから中くらいの柱を3本以上。
複数の毛色の違うお客さんから愛される職人気質の方が経営は安定しますし、面白く、気分転換になります。不謹慎だと怒られそうですが、実際は社員を雇ったとき仕事に飽きさせないというのは重要なテーマです。
[E]誰もやってない仕事ではなく、依頼される仕事を請ける。
やりたい仕事をやるのではなく、必要とされる仕事をやるということです。
[F]「仕事が営業」と肝に銘じる。
いい仕事を続けていれば、リピート、紹介、どんどん膨らみます。
[G]先入金(さき-にゅうきん)厳守。
着手時に1/3でもお金を払っていただけないお客さんは「信頼関係」というテーブルに座っていただいてないです。そういうお客さんとは、プロジェクトのいろいろな局面でうまくいかないです。
[H]借入してみる。
早い段階で返せるお金を少しだけ借りて、完済するといいと思います。使わなければ保証料と利子だけです。経営者にとって無借金は自慢にはなりません。本当の勝負所では必ず借りる必要が出てきます。そして、初回の借入は信用保証協会の審査などでかなり時間がかかります。
[I]出来る人を採用するのではなく、伸びる人を採用して育てる。
自然と人を育てるノウハウが溜まります。またサービス力が均質化し、バックアップ体制も出来上がります。
[J]成長はしてもスケールはさせない。
スケールは成長ではなく、爆発です。爆発すると積み重ねてきた事業(屋台骨)が吹き飛びます。
正解は1つではないですが、「潰さない」という目的で言えばこんな感じがたぶん堅いと思います。
で、会社が続けば、その資金を使っていろんなトライができるじゃないですか。
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