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「脳内ビジネス」の話はまたにします!

あまり語られてない業務システム開発の面白さ

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受託で業務システム開発を行う面白さには、

  • 実際にシステムを使っているユーザーから生の声をいただける
  • 案件ごとに要素技術を変えることができる
  • 何を実現したら喜ばれるかのお題がはっきり決まっている

などなど、さまざま挙げられるのですが、今回はあまり一般には語られていない(ような気がする)、

  • 会社の仁義なきせめぎ合いの場に遭遇できる

というのを取り上げてみたいと思います。

(ぽわわわわ~ん)

最近の話は生めかしすぎるので、10年以上前にタイムスリップしました。おはようございます。モー娘。全盛時代へようこそ。

あれは、私が30代前半。まだ会社を作って4年目とかのころでした。

私はあるECサイトの構築を任されて、それは例のごとく他のサイトをパクり参考にしながら「おお、結構普通にECサイトだよこれ」という感じのものを作ってしまって、「やればできるじゃーん」などと自画自賛していたのですが、そのお仕事がひと段落したころ。

私はそのお客さんの経理部の方から、「別でお願いしたいことがあるので、来てほしい」と依頼されました。

おっと、新規のお話だ!

ということで、喜び勇んで行ってみるとそこにはその男性(以下、Aさん)と社長がいて、Aさんはこんなお話をされました。

  • ECサイトの方はとても好調でありがとうございます。
  • しかしその影響で、今、経理がとても大変になってます。
  • これまでは、月に多くても100件くらいしか売れていなかったのですが、今では400~500件は出ます。
  • 特に大変なのは、銀行振込の時の入金チェックで、これを出来る限り効率化できたらいいなと思っています。

「なるほどぉ、、、それは、もちろん出来ますね!」

と、私。

というか、そのシステムでは請求金額(売上金額)だけは管理されてますが、入金情報はまったく入れられない状態でしたから、不満は出て当然かもです。

まあ今思えば『そんなECサイトがあるか!』と言われてもおかしくない代物かも知れませんが、当時はそんなものです。たぶん。

「とりあえず、請求金額の一覧を表示させて、入金があったものを消し込んでいけるようにしましょうか。お客さんから中途半端な金額を振り込んでこられた場合や、過入金などもその画面で一元管理できるようにして、入金の有無と商品発送の状態も分かるようにしましょう!」

と、私は鼻の穴を膨らませて提案しました。

「あー、それいいですね!」

と喜ぶAさん。

「ああ、あとですね、その情報がExcelに落とせるととてもありがたいです。」

「なるほど。CSVでよければ難しくないですね。それもやりましょう!」

こんな感じで盛り上がっていると、隣でずっと黙って聞いていた社長が、突然口を開きました。

社長:「Aさあ。その話、今はじめて聞いたんだけど、そんなの必要あるのか?」

と。

島田:(おおっつ、、、聞いてなかったんかい!?)

Aさん:「あれ、いやお話ししましたよね。大変だから開発会社に相談したいって...。」

社長:「まあいいけどさ。で、そのシステム作ってどうなるんだよ。」

Aさん:「え?あ、作業時間の短縮になりますが...」

社長:「短縮って、入金の確認に今1日何時間かかってんの?」

Aさん:「1時間か、2時間か、、おかしな金額が入ってるとその確認で半日つぶれたりしますよ。」

社長:「そんなもんだろ?システム入れてもその変な金額の確認作業の時間は変わらないよな?島田さん、このシステム作るのにざっくりいくらかかるの?」

島田:「え、あはい。まあざっと40~50ってところでしょうかね。」

社長:「でしょ?馬鹿らしいんだよっ。そんなところに50万の金をかけるくらいなら、新しいサイトをまた作って売上を立てた方が絶対いいよ。」

これを聞くとAさんは明らかに不満顔になりました。

社長:「Aなぁ。経理なんて言うのはそういう仕事なんだよ。大変だとは思うけど頑張ってくれ。俺は売上の立たない投資はしないからな!」

という話になり、なんと意気揚々と呼び出されて行った私の仕事は、その瞬間に消えてしまいました。

そのとき、私もAさんも「なんだよ...」と思いましたが(思惑は違うにせよ)、私は後から社長さんの考えがじわじわと分かってきたような気がしました。

経理の方がたかだか(失礼!)1日1~2時間の作業時間を減らすために投資を求める。そしてそれによって空いた時間で何かを生み出すわけでもない。その分残業代が出てしまっているならまだしも、そういう様子でもない。

そうなると、経営判断としてそこへの50万の投資は考えられないわけです。

実際のところ、これまでAさんは「暇だった」と思われ、それを社長は苦々しく思っていたのかも知れません。

売上が何倍かになってきて社長さん的には「やっとAの仕事が埋まったよ」と思ったところで、Aさんが「ひー、これは大変だ。システム増強しないと...!」などと弱音を吐いたのには、相当イラっとさせられたのかも知れません。

物事は、片側からばかり見ていると本質を見誤ります。

もちろん世の中には、「明らかに投資すべきだろう、ここケチってどうする」と言いたくなるような社長さんもいますが、それも含めまして、いろいろな考え方を間近で、しかもリアルなバトル形式で聞けるのは、とても面白いことです。

業務システムのSEをやっていると、このようなせめぎ合いの現場に、年に1~2回は出くわし、おらワクワクしてきますが、みなさんはいかがでしょうか。


(※この話は一部、フィクションが含まれています)

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Comment(1)

コメント

ardbeg32

傍観者的にせめぎ合いを見ることが出来る立場だったり、ちょちょいとコンサル的に意見を言うだけでいいならオラわくわくしてきたぞでいいんですが、顧客社内の上流部署から下流部署との業務運用の押し付け合いなんかにまきこまれると、仕様が決まらないと開発にも入れないのに運用の矛盾点を解決するのはIT屋さんだとばかりにバトルを放置されるとたまんないですよ。
まあ会社全体からみた最適化を説明すれば、そこを落とし所にしてくれる顧客もいますが、大抵部署同士が仲が悪いから「そんなの関係ねー」とどっちもゆずらない。
そうなっても顧客の窓口部門担当者は社内ヒエラルキーの最底辺だったりするので調整能力ゼロ、なので我々IT屋が顧客のキーマン捕まえて会議を取り持ったり、素知らぬ顔で暫定仕様書だして承認印だけとってあとは本番まで知らぬ存ぜぬを決め込みリングアウト勝ちを狙ったりと胃が痛くなることばかり。

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