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「脳内ビジネス」の話はまたにします!

ガンバレ、職業プログラマー!

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プロフェッショナルとはなんでしょう?

朝、奥さんに開かなくなった蜂蜜の瓶を渡され、それをクイっと簡単に空けてしまう。奥さんはそれを見て「おっ、プロだね~」と言う。

これは、プロではないでしょうね、たぶん。

プロはやはりお金をもらうに足る仕事をしないといけません。

しかし、「お金をもらうに足る仕事」というのはなんなのか。単にお客さんの出来ないような難易度の高いことをできればいいということではないでしょう。

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たとえば、自動車の設計エンジニアを考えてみます。

車にもいろいろあって、お母さんが幼稚園児の送り迎えに使うための軽自動車から、アウトドア好きのお父さん向けの4WDのRV。あるいはゴルフ場に乗り付けてちょっとハクを見せつけるためのラグジュアリーカー。環境に配慮し、エコ&節約が大好きな人向けのEV(電気自動車)...。

同じ4輪で走る車でも、利用者のニーズは様々です。

車のエンジニアは彼らそれぞれの笑顔を見るために日々、身を削るような努力を積み重ねているのでしょう。

 

先日、車を買い替えようかなーと思いトヨタの販売店に行ったら、ショールームの片隅にパッソが置いてありました。

トヨタパッソ。ダイハツのOEMでしょうか。こんなのです。

パッソ 概要【 carview 】 トヨタ パッソ のカタログ情報
http://www.carview.co.jp/catalog/TOYOTA/PASSO/latest/overview/


正直あまり面白くない車ですね。もちろん買おうなんてこれっぽっちも思わないわけですが、しかし、実際に間近で見るとこれがよく考えられているのでした。

コンパクトなボディを目一杯使ったホイルベースであったり、22.5km/lという5ナンバーのガソリン車にあるまじき低燃費だったり。その他、上級車種にしかついていなかったキーレスエントリーとかイモビライザーがついていたり、それでいて120~130万とかという価格帯です。

他のメーカーも今、こんな感じなんでしょうか?リッターカーとしては、これ以上追求するものはないんじゃないか、と思うんですよね。

 

こういう仕事を見ると、私は「プロだなー」と思ってしまいます。

どうせ車の開発をやるのなら、そりゃあこんな奥さまが買い物用に乗るような小型車よりも、ランドクルーザーやクラウンの開発をやってみたいでしょう。

・・・しかし、配属された先がコンパクトカーの部署だった。と、いうことで、粛々とパッソを作る。

・・・高校の同窓会で「今何やってんの?」と聞かれる。照れ笑いしながら「パッソ作ってんだよ」と言う。

・・・息子に「今度はスポーツカー作ってよ!」と言われる。「さあどうかな。でも小さい車もなきゃ困るだろ?」と答える。

 

エンジニアはそこに顧客の笑顔があるのであれば、成果物としての作品を徹底的に突き詰める。予算の制限があったり政治的なしがらみがあれば、その中で全力を尽くす。

プロとは、こういう人でしょう。

 

はてさて、コンピュータシステムの開発業界に翻ってみると、このような姿勢で仕事をしているエンジニアはなかなか少ないです。

片足を会社に、もう片方の足をネットの世界に突っ込んで、どこか立ち位置が浮わついています。

確かに技術革新の激しいこの業界では、会社から与えられる仕事とは別のところで、ネットの世界にも足を突っ込んでおくことも重要なのですが、職業人であれば、すべての目的はお金を払っていただけるお客様の笑顔を見るため、というところに置きつづけるべきだと思います。

プログラムはゲームと紙一重です。

プログラムを組むこと自体の面白さにハマれば、顧客の笑顔なんてそっちのけになってしまいます。こういう人がこの業界にはかなり多いです。

逆に、その誘惑に耐え、職業プログラマーとしてかたくなに切磋琢磨している人がいます。

私は、その生き方にアルピニストに近い意志の強さを感じ、本当にすごいなあと感心します。社内社外を問わず、いつも応援しています。

 頑張れ、職業プログラマー!!

っと。


ちょっと古い記事ですが、GT-Rの開発者の記事。

仕事なんて楽しいワケがない!プロは客に尽くして喜ぶものでしょ
http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20110112/217893/

この人の言っていること、すばらしい姿勢で無茶苦茶共感できます。

ただ、この取材は日産の最高峰スポーツカーGT-Rの開発者だからこそオファーが来たのだと思います。

本当は私はパッソのエンジニアの声が聞きたいです(笑)

スタープレーヤーはそれだけでモチベーションを維持しやすいものです。

取材なんてまず来ない。自分で自分を律するしかない、そういうステージで人知れず輝くエンジニアを尊敬します。

 

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