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Facebookの実名主義がどうしても馴染めない訳

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私は、今のところFacebookを使っていません。

一度アカウントを取ってみたのですが、さびしい話で、大学・高校時代の友人が一人も見つかりませんでしたし、仕事のつながりの人を一生懸命探すというのも「なんでわざわざ」という感じでしたので、15分くらいつつきまわしたのち、静かにアカウントを休止してしまいました。

ただ、別に意固地に絶対やらないというのではなく、何かのきっかけでまたやるかも知れませんし、このまま二度とやらないかも知れません。

しかし、一点だけ、Facebookのサービスでどうしても気になることがあります。それは、もちろん実名登録をマストにしている点です。

今日もこのような記事が紹介され、話題になっていました。

■Facebookで実名以外のアカウントの一斉停止が実行され、一部で騒動に
(2011/2/9 やじうまWatch)
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/yajiuma/20110209_425763.html


私には、このFacebookの「誰も彼もみな実名で、オープンにつながろうよ」という発想が、どうにも馴染めません。

「日本人には実名主義はそぐわないのでは?」という意見は、もうかなり語り尽くされているようですので、敢えてここでは言及しません。

それ以外で、私が実名主義がどうにもイヤな理由が、大きく2つあります。

1つは、そもそも学生同士の"お友達"ならともかく、ビジネスにおいて実名に何の意味があるのか?ということです。

世の中には、ペンネームや芸名で活動している方々が数多くいます。ビジネスの世界では、ただ単に、その名前がどこの誰を指しているか一意に認識できればそれでよいはずです。

確かに。じゃあFacebookも、有名人が、社会的に認知されているペンネームや芸名を使うのは許すようにすればどうだろうか?

こんな議論もなされているようですが、そういう話ではありません。

私は、弊社の新入社員で、社員が特に希望すれば、実名ではなく希望の名前で名刺をつくります。それでビジネス上特になんの問題もないですし、逆に顧客に覚えてもらいやすい名前で活動できたり、外に出て活動する女性社員が心理的に安心できるなら、メリットの方が大きいです。

有名人じゃなくても架空名でいいじゃないですか。

どうにも「実名こそが大事だ」という主張に賛同できないのです。


もうひとつは、人間年をとれば汚れて当たり前。実名でおおっぴらに活動できない人がたくさんいるということです。

私の古い友人に、今は音信不通になってしまった人がいます。その方は、私と同時期(13年くらい前)にITの会社を興した方で、年に1~2度お会いしてお互いの近況報告を行っていましたが、残念ながら3年ほど前に会社を畳んでしまいました。

会社を畳むというその当日に、短い報告メールをいただきましたが、それに対する私からの返信メールがすでに届きませんでした。ホームページも閉鎖されていました。おそらく今日で会社を終わりにしようという最後の最後に私に挨拶のメールをくれて、すぐにサーバーの火を落としたのでしょう。

そのときの彼の心の内を思うと胸が締め付けられる思いです。

会社を畳んだ後、どうなったのか、それはわかりません。私からあちこち電話したりして居所をつかむのも違う気がしますので、その後何もしてはいませんが、ただ、私はいつも気にかけています。何か連絡があれば力になりたいと思っています。

この方などは、もちろんITリテラシーはすこぶる高いのですが、おそらくFacebookは使わない、いや使えないと思います。

このような境遇にある方々は、他にもいます。

  • ストーカーや暴力団、犯罪者から逃げて、泣く泣く住むところを追われてしまった人
  • 離婚協議がまとまらず、子供をつれて遠くはなれた町で暮らす人
  • 過去に起こした罪を背負い、今はひっそりと暮らす人

他にも私が想像すらできない人生を送られている方がたくさんいるはずです。

こういう人たちが、新しい土地で少しずつ人間関係を築いていく上で、気持ち悪い存在がこのFacebookです。

無垢な人同士でつながる上では何の問題もないと思いますが、世の中には、その輪に入れない人というのがいるわけで、狙ったつもりはないにせよ、そのような方々に一種の疎外感を与えているところがかなり気になります。

今はまだ日本での利用者人口が少ないですが、これが社会人の半数がやっているとなったら、かなり嫌なことでしょう。

Facebookには、陽がサンサンと照らす道を歩く与えられし者の乱暴な割り切りを感じます。

このサービスの思想は、たとえばmixiやtwitterのような「嫌な人は使わなければいい」というものではなく、「全員が使うことで国境を越えたすばらしい世界が訪れる」というもので、さらにその副産物として「何か過去があって使えない人間」があぶり出される構造ですのでタチが悪いです。

これは小学校などで、ちょっとした遊びが流行っていると、それを見た先生が、突然朝礼で「以後禁止。理由はない。」と言うような、そういう類の遊びだと思います。

ただ大人の世界に先生は居ないので禁止にはならない訳ですが。

 

Comment(11)

コメント

私は、この記事を読んで、『はぁ・・・。でも、なんか言ってることが違うような・・・』って感じましたね。

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会社を畳んだ後、どうなったのか、それはわかりません。私からあちこち電話したりして居所をつかむのも違う気がしますので、その後何もしてはいませんが、ただ、私はいつも気にかけています。何か連絡があれば力になりたいと思っています。
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うーぬ。だからといて、匿名のネットワークでどうやって、彼を見つけることができるのでしょうか? それって、結局、彼から連絡してくれるのを待つしかなく、また、あなた自身が、匿名なら、彼も見つけようがありません。

そう、そこでは、実名だからとか、匿名だからとは、無関係な話。あくまでも、彼が連絡してくるかどうかだけの話ですよね?

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このような境遇にある方々は、他にもいます。

* ストーカーや暴力団、犯罪者から逃げて、遠く離れたところで暮らす人
* 離婚協議がまとまらず、子供をつれて遠くはなれた町で暮らす人
* 過去に起こした罪を背負い、今はひっそりと暮らす人

他にも私が想像すらできない人生を送られている方がたくさんいるはずです。
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そういう人たちが、んじゃ、ネットワークでつながる理由はあるのでしょうか?

そもそも、匿名だろうが、実名だろうが、使わない人は使わないだろうし、使う人は使うだけの話ですよね。

ここで書かれている内容は、世の中には、日陰に生きる人もいるのだから、無理に日向にひっぱりだすなよって言っているのですよね?

私は、それは、社会がそういう価値観を作っているのであって、そこをどう乗り越えるのか?って問題です。

なので、実名だからとか、匿名だからとか、そんなソーシャル・ネットワークの話ではないのでは?って思いますよ。

それに、誰も彼もが、ネットワークをつかわなきゃいけないなんてことはないし、facebookどっぷりの私でも、頭の片隅に『所詮、アメリカの一民間企業のサービス。過信するのは危険だよね』って常に思っています。

この記事では、実名のSNSを否定してるように見えて、誰もが実名SNSを使えと『強制されたら』という仮説があります。その仮説そのものが間違いじゃない?(笑)

いかがでしょ?

なんかアメリカ人にとっての実名主義が偉く誤解されているような気がします。実名は生まれ持った名前であれ、仕事上の通用名であれ、要は普段使ってる名前で登録するべきということです。

例えば私は高校時代をアメリカで過ごしたのですけど、訳あってアングロ名を使っていました。それは自分の中ではあだ名だという意識があり、ある日試験答案に本名の日本語名を書いたら教師に「なんだこれは、アングロ名で呼ばれたいのならそう書きなさい」と言われたのがカルチャーショックでした。そういう文化なんです。名乗った名前が自分の名前。やり直そうと思えば名前を変えて人生を変えることができる国なのです。

FaceBookでこだわっているのは名前なんかではなくて、実生活とのリンクです。アバター(化身)を使ってセカンドライフを送るところではないんです。過去を捨てた人が新しい土地で新しいネットワークを作っているのであれば、それをFacebookのネットワーキングに持ち込めばいいんです。

>足立明穂@ソーシャル・ネットワーク・アナリストさん

コメントありがとうございます。

> 日陰に生きる人もいるのだから、無理に日向にひっぱりだすなよって言っているのですよね?

まあ、後段は端的にいえばそういうことですね。

私が申し上げているのは、たとえば、就職活動の際、会社から指定されたエントリーシートの欄に「facebookアカウント」と書かれていて、多くの人がそこに記入するような時代になった場合。あるいは、ママ友の集まりで「facebookでグループを作ろうよ」という話が出た場合。

こういうシチュエーションです。無理矢理ひっぱりだされるということはないと思いますが、周りがみんなやっている、という状況になった時のお話です。

mixiなら専用のアカウントをつくることができますが、facebookはできないじゃないですか。

facebookが素晴らしいサービスで日向にいる人同士大きなメリットを享受しあえるからこそ、そういう日蔭の人たちがつらい思いをするのではないかと思うのです。

>バキオさん

コメントありがとうございます。

>過去を捨てた人が新しい土地で新しいネットワークを作っているのであれば、それをFacebookのネットワーキングに持ち込めばいいんです。

これは初耳でした。

まあ現実として、仕事上で架空名を使っている場合は、会社のメールアドレスでアカウントを作ればいいですし、それがfacebookにバレることはまずないですからよいといえばよいでしょうかね。

なんか不正を働いているような気持にはなりますが。

ただ日本では、プライベートの生活では普通は実名を使っていて、過去を捨てた人もあまり通名を使ったりしてないのではないでしょうか。特に地方では、そんなことをしているとすぐ変な噂が立ちそうです。

日向の人

日陰の人だけじゃなくて、どうどうと日向を歩いている私にもfacebookはつらいです。はっきり言って大嫌いです。アメリカはシリコンバレー在住ですので、それはもうfacebook使っていなかったら人じゃないって感じの場所ですが、先日アカウントを削除しました。(といっても恐ろしい会社なので、本当に削除はしてくれなくて、ずっとデータは取ってあるそうです。)

使うのも使わないのも自由、という状態ではないのです。例えば子供が参加する習い事、○○クラブ、友人のケースでは高いお金を払って入れている私立の学校でも、「facebookでつながってください。連絡は全てそこからします。」ってな感じで、完璧に強制です!そうじゃないと子供の学業、日常生活に支障をきたすのです。
ひとたび入ってしまうと、面倒なのは皆さんご存知ですよね?つながりたくない人まで、この人はお友達ではありませんか?攻撃が始まり、FBの社員は個人情報見まくってますので(誰も読まない規約にちゃんと細かい字で書いてあります)大きなお世話の広告が現れ、セキュリティ意識の弱い、うまく使いこなせていないユーザーは、人に見せなくていいものまで表示してしまい、空き巣にあったり、サイバーブリング(ネットいじめ)にあったり。
FB社長のサクセスストーリームービーは利用者は見てないのでしょうか??嘘ばかりついて人を騙してのし上がった人に、自分の個人情報をさらけ出してお金儲けに利用されるなんて真っ平です。
90年代、アメリカのSNSでは一番人気だったマイスペースがほぼ死んでしまったし、FBも10年後には存在しないと信じたいです!!!

同感です。
FaceBookは何か、「勝ち組」とか「著名人」たちが優越感に浸り合うような場のような感じで、私のように、何の取り柄もない、3流校出身者には疎外感だけしか感じられません。
というか、有名大学出身者同士でさらに「勝ち情報」を回し合うというのは、一種の談合ではないでしょうか。
たとえば、同級生が官僚になってたりしてないかを確かめ、同級生の立場を利用して美味しい仕事や情報を得たりするのは、何か、不公平な感じがします。
負け組のひがみと言われるかもしれませんが、匿名で一意なIDでのつながりこそ、サイト本来の役割だと思います。
肩書きや著名度だけで評価するのではなく、内容そのもので評価するなら、実名や肩書きなど不要のはずです。

しかし、これだけ影響力があるので、何とかアカウントはとりましたが、
履歴紹介などは無印のままです。
できれば、FB以上の匿名で一意で、内容だけに価値があるSNSができてくることを期待しています。

北谷さん

>有名大学出身者同士でさらに「勝ち情報」を回し合うというのは、一種の談合ではないでしょうか

私もいつもそれを思っています。インターネットは持てるものも持たざるものも平等の発言権を持って活動できるためのものであった気がするのですが、FBは、リアルな勝者がさらなる勝利のためのツールになっている気がしますね。

ただ、FBに関しては、私も本気でやる前はそんなことを怖れていたんですが、実際やってみると、これはリアルで会った人同士の雑談の場です。リアルで知り合ってない人はFB上では知り合いにはなれません。

ちょっと変な人はやたらめったら友達申請してますが、そういう人がおいしい情報を手にすることはないでしょう。

なので、まあたいしたツールではないという気もしています。(技術的にはすごいですが、友達の輪を広めることはうまくいかなかった、ということ)

このあたりは続編記事で書きました。

>内容そのもので評価するなら、実名や肩書きなど不要のはずです

確かに。

しかしそういう思想で行くと、はてなのAnonimousダイアリーなどはそれに当たると思うのですが、ものすごくいいこと言う人気のブロガー(?)は居ても、なかなかリアルの有効な活動には結びついていないのではないでしょうかね。

匿名ですみません

私もFacebookは嫌いです。
何が楽しくて世界へ向けて実名を発信しなければならないのか。
なんでこんなモノが流行っているのか。不思議で仕方がありません。

一度登録してみたことがありますが、
「友達ではありませんか?」の欄に知らない名前がたくさんありました。
調べてみたら通販業者の社長さんの名前がありました。
一度買い物をしてHotmailでご連絡をいただいただけなのに、「友達ではありませんか?」。

私のHotmail宛てにメールを送ってきた友達の友達も
(私は名前しか聞いたことがない)
「友達ではありませんか?」の欄に載っていました。

英語で詐欺のメールが届いたこともありますが
その犯人と思われる人物も
「友達ではありませんか?」の欄に載っていました。
薄気味悪いとしか言いようがありません。
即アカウントを削除しました。

私はひっそり暮らしたいというより、気味が悪いのでFacebookが嫌いです。
ブログを書くならFacebook以外で書きますし、実際に書いています。
友達にはURLを教えていますので、こっそりと活動しているわけではありません。
ですが、わざわざ第三者に個人名を明かす必要性は皆無だと思います。

イイネ!についても、大手企業さんが懸賞に利用することもあるようで
イイネを押して懸賞に応募しよう、というのも最近多いです。
そんなイイネの数なんて信用できません。

以上、通りすがりに長文失礼いたしました。

nanasi

すごいって言って
すごいって言って
特別扱いしてよ
かまってよ
ほめて
ほめて
わたしこんなに価値のある人間なのよ

FBが実名を要求してよかったわ
自慢は実名の方が効果的に決まってる
だからブログから移ってきたの
普通の人と違って
こんなごはんを食べてるのよ
(さも、毎日優雅なランチしてるように)
よくパーティにも招かれるわ
(さも、全員が友達であるかのように)
本や写真も紹介するし 
(自分では見てもないけど)
自分の利益になりそうな人にはいいね!もする
(仕事中だけど)
カフェでパワポだって編集するし
(去年の提案書のコピペの日付を変えてるだけ)
新しいビジネスだってできるわ
(ほとんどねずみ講だけど)
普通の人と違って
重要な顧客情報にもアクセスできるのよ
芸能人がたくさん来るわ

みんな輝いてる
みんな輝いてる
ネガティブなことなんて書けない
みじめなことなんて書けない

すごいって言って
すごいって言って
特別扱いしてよ
かまってよ
ほめて
ほめて
わたしこんなに価値のある人間なのよ

まこと

そもそもFacebookはユダヤ様の世界支配のために愚民の情報収集を目的でやってるのに実名で自分のデータを出してる人って・・・
創始者もユダヤ様だし・・・
マイクロソフトもAPPLEもgoogleも・・・

yuesugi

Facebookはなぜ本名じゃないといけないのだろうと思って・・・

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