「自分で気がつかない猫背」 良い姿勢には意味がある 知的で説得力のある響きを手に入れるビジネスボイストレーニング 『姿勢編』
人前でのプレゼンやスピーチを聞くとき、姿勢の悪い方が多いことに気がつきます。
猫背で人前に出てくると、いかにも自信がないように見えてしまいますので、聞いている方も最初から心配になってしまいます。
実は良い声の響きに関しても姿勢はとても大事です。
私は、声とは身体が楽器だと思っています。
例えば、ピアノやバイオリンという楽器はなぜあんな形をしているのでしょう?それは最も良く響くような形に設計されているからですね。
声も同じです。いくら素晴らしいボイスとレーニングを施しても姿勢がよくないと成果が発揮できないのです。
昨日の記事でも書きましたが、良い声には息の量が必要です。肺にたくさん空気が入るようにしたいですね。
猫背ですと、どうしても肺を圧迫してしまい、たくさん空気を送るころができません。
しかし、普段猫背の人に「胸を張って」とか、「背筋をまっすぐ」とか、アドバイスすると、不自然に肩があがったり余分なところに力が入りやすいようです。
このような場合、「あばら骨を持ち上げる」ようにして立つと良いと思います。こうすると肺に空気がたくさん入り、かつ、自信にあふれているような良い姿勢に見えますので一石二鳥です。
姿勢に関してもう一つ気にしていただきたいところがあります。
それは、腰です。
腰が引けてしまったり、腰が後方に出てしまっている人は謙虚に見える面もありますが声にとってはあまり良ろしくありません。
尾骨の部分を前にだすようにして、大殿筋を引き締めてください。
こうすると骨盤が安定した状態になります。
息を吸って肺が大きくなるとお腹が前に出ますね。
これは、肺に空気が入り肺が大きくなるので、その分内蔵が押し出されているわけです
骨盤が安定しているほうが、動きがよくなり、肺に空気も入りやすくなります。
そして、声を出すときに意識しなければならない「支え」言われる部分があります。これは「丹田」とも言われ、おへその下、下腹の真中にある一点です。
この部分に重心を持ってくると良い声が出るといわれています。
要は、スポーツでも同じですが、下半身をしっかりさせるということですね。
腰をしっかり安定させると、この「丹田」に重心を感じやすくなります。
立つ足の幅はだいたい肩幅と同じだと考えてください。
つま先はなるべく平行に。がに股や内股にならないように。
足幅は肩幅と同じくらいにすると大殿筋を引き締めて尾骨を前に出しやすい状態になります。
◆立つ姿勢のポイント
1、あばら骨を持ち上げるつもりで立つ
2、足は肩幅で立ち、尾骨を前に出し大殿筋を引き締める
3、丹田を意識する
良い声のための姿勢には、まず1と2に気をつけてください。そして、1と2に慣れてきたら、3の丹田を意識してみましょう。
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