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「薄っぺらな声をなんとかしたい!」 知的で説得力のある響きを手に入れるビジネスボイストレーニング 母音の攻略編

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一般的に良い声とは、ハキハキとしていて明るい感じを演出できる声なのではないかと思います。
 
私が提唱している良い声とは、知的で説得力があり、リーダーシップを感じさせる声です。
私は、ビジネスにおけるプレゼン、講演などでは、女性でも声を使い分けたほうが良い と考えています。
 
もちろんアナウンサーではないので、パーフェクトに話す必要はないと思います。しかし、お客さんを集めて人前でお話しする声が日常会話と同じでは、せっかく良いことをお話しなさっていても聞いていて残念に思うことがあります。
 
日常会話と、スピーチの声の違い。それは響きだと思います。
 
特に母音の響き。
「あいうえお」なんて、ちゃんと通じればいいのでは?と思うかもしれませんね。
 
母音は響きやすい母音と響きにくい母音があり、特に「え」や「い」は浅く平べったい響きになりやすいのです。明るく気さくなキャラクターを出したいときは有効なのですが、そうではないビジネスのシーンでそぐわない場面もあるでしょう。
 
母音の都合で響きがデコボコだといかにも日常的な声になってしまいます。
この母音の響きを深く一定にするだけで、人に与える印象がまったく違ってきます。スピーチが上手な人の声を良く聞くと、たいてい母音の響きも揃っています。
 
母音「あいうえお」の中で、日本人にとって一番響きにくいのは「い」、次に「え」です。
日本人は口の中を狭くして発音するので、「い」と「え」のところだけ響きが落ちてしまうのです
欧米の言葉は、[i]も[e]豊かに響かせます。日本語の場合そこまで極端に響かせることはありませんが、基本は同じです。
 
それでは、母音の簡単なトレーニング方法をご紹介します。
「あいうえお」を「あえい」「あおう」と二つのコース分けて行います。
 
◆「あ」「え」「い」のコース
 
1、じゅうぶんにアゴを下げて舌をのばし「あ~」と発声。
☆ポイント:「お」に近いイメージにすると他人には深い「あ」に聞こえます。
 
2、「あ~」と発声しながら、そのままの口で舌だけを少しずつ上げていく。良く聞いて途中で「え」と聞こえたらそこで舌を止める。そのポジションが「え」です。
 
3、2の状態で「え~」と発声しながら下あごと舌を少しずつ上げていく。途中で「い」と聞こえたら動きを止める。そのポジションが「い」です。
 
4、「え」と「い」のポジションを覚えるように1~3「あ~え~い~」と何度か繰り返す。
 
この方法ですと、「え」や「い」のときに、口の中が極度に狭くならずに発声できますので、豊かな響きが得られるのです。
 
◆「あ」「お」「う」のコース
 
1、じゅうぶんにあごを下げて舌をのばし「あ~」と発声
☆ポイント:「お」に近いイメージにすると他人には深い「あ」に聞こえます。
 
2、「あ」の口のまま唇だけを少しずつすぼめていく。すると、途中で「お」と聞こえるのでそこで動きを止めて発声する。そのポジションが「お」です。
 
3、2の状態のまま「お~」と発声しながら、さらに唇だけをすぼめていく と、途中で「う」と聞こえる。そこが「う」のポジションです。
 
4、1,2,3の動きで「あ~お~う~」と繰り返す。
 
 
「あ」の母音が一番口の中が開いていますから、そこから出発して、口の中を開いた状態で発声するので響きが落ちません。口の中を良質のコンサートホールと考えると分かりやすいですね。
 
二種類のトレーニングを繰り返しポジションを身体で覚えて、話し言葉にも応用していくようにしましょう。
母音が響くようになれば、安定して声が聞こえますので、頑張って大きな声を出す必要もなくなりますよ。

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