新型コロナ: 日本が韓国に大敗北する日
※2020/7/4重要な追記。トップページに案内されているとおり、オルタナティブブログ全体でコメント機能が無効化/非表示となりました。新たなコメント、過去コメントについては「はてなブログ」を参照してください。
※2020/4/2追記。「新型コロナ: お詫びとお願い」という記事を書きました。(こちらにもリンクを追加します)
■韓国の戦略
私は感染を抑え込んだのは強権で社会を規制した中国だけだと思っていましたが、韓国もそうでした。
worldometer の韓国の情報から現在感染中の人(Active Cases)(=感染した人(Total Cases)から治癒した人(Total Recovered)を引いた数)のグラフを見てましょう。
完全にピークアウトしています。このまま韓国は日常を取り戻すことができるかもしれません。
前にも書いたとおり、韓国では新型コロナの検査をしたい人にどんどん検査をして、軽症・無症状の人を簡易的な施設で隔離した上で、重症者を治療するという手法を取っています。PCR検査は精度の高い検査をしても1%くらいは偽陽性が出てしまうものだそうで、大量の検査をすれば大量の陽性者(感染者)が計上されてしまうことになります。
しかし、偽陽性の人は本当に感染しているわけではありません。ちゃんと防護して検査さえしていれば、検査で症状が悪化するわけではありません。韓国の"見かけ上の"感染者が急増したとしても、実際に感染していないなら、一定期間をすぎれば治癒したことになるわけです。隔離される人の生活は息苦しいかもしれませんが、一定期間が過ぎて症状が悪化しなければ日常に戻ることができます。それは人工呼吸器やECMO、人工心肺などの貴重な医療リソースを必要としません。
※なお、ドイツも大量検査している国ですが、ピークアウトには程遠いようです。
■緊急事態宣言
新型コロナに対する特別措置法に基づいた政府対策本部が設置され、緊急事態宣言が可能になったという報道がありました。
厚生労働省の報告(3/26付)を毎日見ていますが、「退院した者」は感染者増に追いつかず、「入院治療を要する者」は増え続けています。
「感染蔓延のおそれが高い」という理由で対策本部を設置したのです。しかも、てっきり「私権を制限するから慎重になれ」と主張しそうな立憲民主党すら緊急事態宣言を出すよう提言しているというではないですか。
日本は早い時期からイベントの自粛などを要請したことが感染者数の増加を抑え込んでいましたが、韓国ではそれよりも厳しく社会を規制しています。韓国の感染者数がピークアウトしているのは、まさにそのためでしょう。
今なら緊急事態宣言を出して、韓国のように社会を厳しく制限することで、感染を抑え込むチャンスがあります。ドイツのようにある程度広まってしまったら、いくら検査をしていても抑え込むことができなくなります。このまま感染者が増えれば、いずれ緊急事態宣言を出すことになるのです。どうせ出すなら早く出す方が、短い期間で済むはずです。それは平時ですら過重労働を強いられている医療従事者を守ることにもなります。
とっとと緊急事態宣言を出しましょう!!
それで再び中国、韓国とともに経済を回復できるなら、これに勝る「経済対策」はありません。
■感染を止められないということ
これも書いたことですが「経済が、経済が」とうるさい人はいますが、新型コロナの感染が止められない指定感染症であることの意味を理解していないのだと思います。インフルエンザのようにワクチンで感染を防御できないのですから、患者を治療するために医者や看護師は防御服やゴーグルを付けなければなりません。ゴーグル跡が痛々しい写真がいくらでもあります。ちょっとは勉強しましょう。