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2013年アドベントカレンダー企画「WPF(XAML)開発Tips」(予告)

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Visual Studio による Windows アプリケーションの開発は、2002年の .NET Framework の登場により大きく変わりました(.NET 自体の発表は2000年)。とくに Windows クライアントの開発には、それまでの Visual Basic スタイルの「ビジュアル開発」を実現する Windows フォームが使われるようになりました。そして、Windows Vista に搭載された .NET Framework 3.0 では、新たなクライアント技術である WPF(Windows Presentation Foundation)が追加されました。これは、いわゆる「ポトペタ開発」とは一線を画すものです。

WPF でも「ポトペタ開発」ができないわけではありませんが、その基盤に XAML という UI 記述言語があります。HTML のような宣言型の定義、その構造の柔軟性が WPF の大きな特徴です。WPF を支えているのももちろん .NET Framework ですし、すべての UI 要素はクラスとして実装されています。実のところ、当時現場にいたものとして、3D やらアニメーションやらデザイン性の高さという新しい面を強調していたということはあるのですが、その根底にあるのは、Windows フォームとは異なるレベルで UI を実装できる機能です。その意味で、コントロールの機能としては Windows フォームで実装できるのだとしても、その実装の容易性や将来の拡張性という面で、WPF を使うことには大きな利点があります。

残念ながら、そのような WPF の利点はあまり広まっておらず、いまだに Windows フォームで開発を続けているという例は少なくありません。過去の資産を継承するという意味で、Windows フォームの方が慣れ親しんでいることはあるでしょうし、マイクロソフト自身 Windows フォームをなくすつもりは(今のところ)ないようです。ですが、「そこは WPF を使えばいいのに」と感じることも多く、具体的に問題を解決しやすくするための情報提供として、今回の企画を考えました。

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もっとも、(このような一時的ではなく)WPF の情報を恒常的に書かれている人もいます。基本的なトピックから、ややニッチなものまで幅広く(というよりは、やや偏って)取り上げますが、他の方が書かれているトピックとテーマが重複してしまったものもあります。今回は、Windows クライアント、XAML記述、C# 限定であり、Windows ストアアプリや Windows Phone、Silverlight プラグインといったものは含みません。それらを含めた XAML をテーマにしたアドベントカレンダーについては、「XAML Advent Calendar 2013」という企画もあります。ぜひ、ご参照ください(まだ参加もできるようです)。





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