その親切に一声添えて
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混雑する電車で席を譲る光景を見ることは、それほど珍しいというわけでもありません。妊娠中の頃の妻(+友人の方々)の“証言”によれば「親切なのは、たいてい若い男の人」だそうです。
ただ、ときどき譲る相手を前に「黙って」席を立つという人がいます。「雄弁は銀、沈黙は金」「無言実行」などという言葉もありますが、善いことは黙って行うのが美徳という感覚があるようです。だいぶ前ですが、とあるタレントのコラムで「無言で席を譲るように心がけたい」というような話を読んだ覚えもあります。しかし、こんなときくらい「どうぞ」と一声かけてはどうでしょうか。
「無言」の理由には親切を押し付けたくないという気持ちもあるのだと思いますが、もっと堂々と親切な行為を行ってもよいと思います。「日本人は話(またはコミュニケーション)が下手」と言われることもありますが、「どうぞ」「ありがとう」という会話が普通に生まれるとよいですね。
余談ですが、生まれて初めての「他人への親切」は、デパートの自動販売機で押すボタンを間違えていたおばあさんに正しいボタンを教えてあげたことでした。小学生になるかならないかという頃だったと思います。そのおばあさんはオレンジジュースを買いたかったのですが、さらにもう一本買うためにお金を入れたところで、もう一度同じボタンを押してあげました。そして、おばあさんは言いました「次は別のが買いたかったんだけど・・・」 勇気を出して行ったはじめての親切が「失敗」に終わったことを知ったのでした^_^;
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