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次にまたグルーポンのようなビジネスをするならサイブリッジのような戦略もいいと思う件

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いよいよ今年の秋にはIPOするのではないかと噂の米グルーポン。その企業価値は150~200億ドルとも言われている。
日本では2010年4月のpikuからスタートし、2011年4月現在で255サイトものクーポン共同購入サイトが登場した。(シェアコトをはじめ、サービスを停止しているところも含める。)

さて、今回は、また私がグルーポンのようなビジネス(ここでは米国で成功しており、参入障壁が低く、競合が増えレッドオーシャン化しそうなビジネスのことを指す。)を、”もし仮に”やるとしたら、オールクーポンジャパンを運営するサイブリッジ的戦略もいいなと思っているので、私の整理も含め、みなさんに共有したいと思う。

グルーポン系ビジネスのように参入障壁が低くても、最初にサービスを開始できれば、先行者利益を得られたり、後発大手などへのExitという戦略もあるし、ローカライズをしてビジネスモデルをマイナーチェンジして参入障壁を高くしたり、いろいろ考えられると言うことは前置きとして挙げておきたい。

それでははじめます。


1.アグリゲートサイトという攻め方

所謂、クーポン共同購入サイトのまとめサイトである。米国ではYipitを代表としたアグリゲートサイトが多く存在している。

サイブリッジは、日本で最初のクーポン共同購入サイトのアグリゲートサイトを2010年6月16日より開始した。当初は会社としてではなく、社内の有志メンバー「teamallcoupon」によって開発された。その後のクーポン共同購入サイトの盛り上がりを受け、サイブリッジの正式プロジェクトとして運営を開始した。

Allcouponjapan_site

ここでのマネタイズは、サイトで稼ぐPV数による広告と、掲載しているクーポン共同購入サイトからのアフィリエイトやサイト内SEOが主だろう。iPhoneアプリ等も出ている。

日本ではオールクーポンジャパンのようなクーポン共同購入サイトのアグリゲートサイトが、51サイト存在する(2011年4月現在)


2.クーポン共同購入サイトのシステム販売
参入障壁が低いと言えど、サイト構築には時間がかかる。なるべく早く参入した企業にとっては、時間をお金で買う。と言うことで、サイブリッジは「dadat」と言う、クーポン共同購入サイトのシステムを販売している。

Dadat

システム販売価格は事業者と店舗向けで異なるが、事業者向けは120万円。店舗向けは初期0円(システム貸しだけ、デザイン等は別)、トータルサポートプランだと50万円となっている。

導入実績が100社を超えていると言うからこれまた凄い。

またこのシステム販売が上手いのは、成果報酬として、売り上げに対して事業者なら5%、店舗なら10%のランニング費を取っているところである。

決済システムはpaypalを使用しており、複数アカウントでも問題なく、対応できるようになっているそうだ。(日本の決済会社を通すと同じドメインで複数のサイトの決済を取り扱えない。)

アグリゲートサイトからユーザーをdadatシステムを担いだクーポン共同購入サイトに流入させればさせるほど、チャリンチャリンと、アフィリエイトからもdadatからもお金が入る仕組みとなっているのである。

もちろん日本には数多くのクーポン共同購入サイトシステム販売業者が存在する。
以下は2010年9月24日時点で私が調べたシステム販売業者一覧

DaDat
120万~

ぐる割
40万~

クーポンシステム
120万~

COUPON-SYSTEM
64.8万~

sitebreeder
45万~

株式会社プロデューサープラネット
120万~

グットヒル(携帯版グルーポン)
10万~


3.クーポン共同購入サイトのM&A
サイブリッジが次に考えたのはクーポン共同購入サイトのM&Aだ。
後発の会社が参入する際など、新たにサイトを構築するよりもサイトを買った方が早い、もしくはサイト運営が厳しくなり売却を考えている業者のニーズを察したのだろう。

アグリゲートサイトやシステム販売で既に多くのサイトと関係性を持っていたサイブリッジだが、実際に対面で会ったりしていない企業もあったためか、2010年11月25日にオールクーポンナイトという飲み会を開き、グルーポン系サイトと関係を築いた。

全く関係ないが、私もサイブリッジよりも早い時期(2010年10月3日)に「グルーポン関係者飲み」を開いている。

実際にどのサイトをM&Aしたかと言う事例は調査しきれなかったが、上手い戦略である。


4.アグリゲートサイトのOEM提供
さらにオールクーポンジャパンは、他社へオールクーポンジャパンのクーポン情報の提供をしマネタイズしている。以前私がTechWaveに寄稿した記事にはリンクシェアの事例を取り上げている。

その他、下記のようなサイトにクーポン情報を提供している。

J-CAST モノウォッチ
東京バーゲンマニア
twinavi
クーポンカフェ
BIGLOBEマネー
げん玉

イニシャル費用だけか、それともランニング費用取っているか気になるところだが、詳細は分からない。


5.ウィジェット型アドネットワーク「Adpon」

オールクーポンジャパンはまだまだ進化している。アグリゲートサイトであることを生かし、さらなるマネタイズを図っている。それが共同購入クーポン特化のウィジェット型アドネットワーク「AdPon(アドポン)」である。

ウェブサイトに貼り付けることで、オールクーポンのクーポンコンテンツを配信でき、広告として収益を上げることが可能である。。また、同システムでは独自のアルゴリズムにて、販売の売れ行きや、残り時間、地域属性などの判別を行いユーザ属性に最適化されたコンテンツが配信され、タイムセール要素が非常に強く、ユーザ購買意欲を強くかき立てる効果の高い広告だそうだ。

■ウィジェット型アドネットワーク「AdPon(アドポン)」β版紹介ページ
http://allcoupon.jp/adpon

Photo

パーソナライズドディールとまでは行かないが、ターゲティングがしやすそうだ。販売に伸び悩んでいるクーポン共同購入サイトは利用してみる価値はありそうだと思う。


さて長々とサイブリッジが取った戦略を述べてきたが、学ぶべきことは非常に多い。例えばこれはペニーオークションでも使える戦略だと思うし、今後日本でグルーポンのように流行るかもしれない「Eventbrite」の流れでも使えそうだ。

ひょっとすると今流行りのソーシャルゲームにも応用できるかもしれない。ソーシャルゲームを作成し運営するのではなく、その裏方に回る(既にそういったところは多そうだが・・・)とか。少なくとも2011年4月17日時点で「ソーシャルゲーム まとめ」や「ソーシャルゲーム 評価」でググっても、まとめサイトのようなものは見受けられなかった(SEO対策が上手く行ってないだけかもしれないが。)。

世間では未だ冷ややかな意見も多いクーポン共同購入サイトだが、よくよく分析してみると意外に面白い発見があるかもしれない。少なからず私は非常に大きな経験であったし、大きく成長をした。

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■関連記事
・米グルーポンのIPO、企業価値は150―200億ドルに評価か
http://jp.reuters.com/article/technologyNews/idJPJAPAN-20635820110415
・サイブリッジ、社内の有志開発の「オールクーポンジャパン」を正式提供
http://www.venturenow.jp/news/2010/06/23/1953_008467.html
・フラッシュマーケティングサイトのM&A仲介サービスをサイブリッジが開始
http://www.value-press.com/pressrelease.php?article_id=67663
・オールクーポンジャパン事業を分社化、オールクーポンジャパン株式会社を設立。株式会社サイブリッジ
http://groupon.flash-marketing.biz/?p=236
・オプトとオールクーポンジャパン、共同購入型クーポン比較サービスで提携
http://markezine.jp/article/detail/13438
・オールクーポンジャパン、共同購入クーポン特化のウィジェット型アドネットワーク「AdPon(アドポン)」β版をリリース
http://www.value-press.com/pressrelease.php?article_id=75841

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