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世界から憧憬される骨太なニッポンになろう。カリフォルニア発日本応援歌

英語でコーヒータイム(19) Go figure

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なかなか日本語にしにくい表現であり、かつ口語的表現なので、あらたまったビジネスの場ではあまりお目にかかることがないかもしれません。

このfigureはto figure out (理解する、納得する)という意味のfigure。
Go figureは You go to figure it out. の圧縮簡略版だと思われます。

Go figureに該当する適切な日本語が見つからないので、用例を示さなくてはと思ったのですが、これまた適切な用例が見つかりません。

この表現は、誰かが間抜けなことをした時に「理解できないよ。」「当たり前じゃなにか。そんなことするからだよ。」みたいなニュアンスでその人に言うという使い方が多いです。そこから派生して「ありえな~い。」という意味にもなります。

例えば:
I'd never played hooky but I really wanted to go to the movie with my friends on its opening day. It was special. So I called in sick. And guess what? I bumped into him when I was walking out the theater. Go figure!

今までサボったことなんて一度もない私。でもあの映画だけはオープニングの日に友達と一緒に見に行きたかった。特別だったのよ。だから病休を取ったわけ。そうしたらね。映画館から出てきたところへばったり上司と出くわしちゃったのよ。信じられないわ

ちなみに無料のウェブ機械翻訳にかけてみるとGo figureは「翻訳に失敗しました」という回答しか出てきません。

I tried machine translation sites on the web to see how "go figure" would be translated.
None of the sites could translate it. Go figure!

「Go figure」が何と訳されるか、インターネットの機械翻訳にかけてみました。ところが翻訳できたサイトは皆無。やっぱりねぇ

Go figureが日本語にしにくい理由は、文脈や用例によってぴったりくる訳語が異なるせいかもしれません。訳語が限定できないと、その意味も使い方も覚えようがないですから。

上記の用例で「やっぱりねぇ」という訳語を当てたのは、機械翻訳の限界を承知しているからで、「機械翻訳にかけて適切な訳が出てくるはずがない」→「なぜ、あえて機械翻訳にかけたのか理解に苦しむ」という発想です。

この「やっぱりねぇ」をGo figureと覚えておいて、和文英訳に使えるかというと、そう簡単には行かないのです。

先日ある先生から頂いた「やっぱり工学はおもしろい」という雑誌。(これは「工学はおもしろい」の続編です。) この「やっぱり」は噴出しに入って斜めに書かれています。
このタイトルを英訳するとどうなるでしょうか。

英訳は苦手ですと言い訳+白状しておいてトライしてみたのですが、、、、。
In deed, engineering is fun. かしら。
Engineering is in deed fun と訳したかったのですが、in deed の後のfun が短すぎて、発音した時の座りがあまりよくなかったので、仕方なく in deed を文頭に持って来ました。

In deed の位置はこの際どうでもよいのですが、ここで指摘したかったのは「やっぱり」の訳。
(英辞郎で確認したら、やはりの訳は 「after all」 や 「all in all」 となっていました。In deed の訳は「名実ともに」。ことばですから、正解は一つではありません。自分の感性にぴったりくる表現を選べばよいのです。)

英語は様々な言語の中でも最も単語数が多い言語だと言われています。でもこと副詞にかけては日本語の比ではないのでは?とよく思います。(ただしこれは主観に満ちた見解で科学的根拠には裏付けられていません。) 動詞は英語の方が圧倒的に多いと思う。

2杯目のコーヒーを飲みながら、日本語の動詞+副詞を英語の動詞にうまく置き換えられれば、和文英訳が上達するかも知れないと考えた今日でした。




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