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世界から憧憬される骨太なニッポンになろう。カリフォルニア発日本応援歌

英語でコーヒータイム(44):春分

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日本では三連休だった春分の3月21日。日本でも各地で桜が咲き始めましたね。先週訪れたボストンやニューヨークではまだ木々が裸のままで寒そうでしたが、サンフランシスコでは、梅、桃、木蓮、桜はとっくに盛りを過ぎ、今はリンゴやライラックがピークを迎えており、シャクナゲも咲き始めたところです。

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英語で「春分」はVernal Equinox と言いますが、日常的には The First Day of Spring と表現されることの方が多いような気がします。TVやラジオでも当日は「今日は春分です。(Today is the first day of spring)」と言っていました。

そうか、アメリカでは春分からが春なんだと改めて感じた次第ですが、カリフォルニアに住んでいると、半年ぶりの雨に渇ききった大地が潤いを取り戻し、冬でも霜が降りることはまずなく、日中は10数度まであがる日が少なくないので、もう2月初め頃から春の気配。春分の頃にはもう春真っ盛りです。もっとも先週お邪魔した東海岸では、確かに木々はまだ裸のままで寒々としていましたし、水仙が咲くのもまだ先かなぁという感じでしたので、春分から春の始まりと言われてもそれなりに納得できそうな気がしますが。

春分がThe First Day of Spring なら、立春は? と思って調べてみると、何とこちらもThe First Day of Spring という訳になっていました。

日本人的感覚からすると、立春こそ春の始まりで、春分は春たけなわという方がしっくりきませんか。ソーシャルメディアでも梅、桃、桜の写真がたくさん掲載されていて、春の香でいっぱいです。

さてここからが本題です。

春分をThe First Day of Spring と英訳することは問題ありませんし、聞いている人(ここではアメリカ人が前提)が「立春」と勘違いすることはないと思います。けれども立春の概念がないアメリカで、立春を単純にThe First Day of Spring と訳してしまうと春分と勘違いされてしまっては問題です。立春はどう英訳した良いでしょう。

日本の行事、暦というサイト(http://koyomigyouji.com/24-risshun.htm)によると、立春は冬至(Winter Solstice)と春分の真ん中であり、一年の初めでもあると記載されています。(ただし、立春は太陰太陽暦を元にした二十四季の一つなので、陰暦の元日とは異なるという注意書きもありました。) 年賀状で「新春」とか「初春」と書くのは、陰暦の元旦のすぐ後(たまに例外として年内立春はありますが)に立春が来るからなんですね。と妙に納得。

立春の前日は節分。21世紀になっても豆まきをするご家庭は少なくないようですが、節分は英語で何というのか気になって検索してみたところ、、、、。

Wiblio:

  • day before the beginning of spring

Alc:

  • the close of winter
  • the day before a change in seasons
  • the day before the calendric beginning of spring
  • seasonal watershed
  • The traditional end of winter

All about ビジネス・学習

  • Bean-throwing festival

Goo辞書(プログレッシブ和英中辞典

  • the day before the beginning of spring

どうやら「立春前日」「立春前日→冬の最後の日」と意訳しているようですね。このように英語に存在しない概念の英語表記は setsubun とし補足説明を付けるなど工夫するのが一般的です。実用・現代用語和英辞典ではsetsubun festival やspring festival setsubun が紹介されていますが、All aboutビジネス・学習と同様で、個人的には節分と節分会とは混同しない方が良いような気がします。

立春がfhe first day of spring なら節分は the last day of winter でも良いように思えますがどうなんでしょうね。

とさまざま考えてきましたが、いずれも意訳に過ぎません。立春は二十四節気で定義されているため、「The first day of spring in 二十四節気」と考えて二十四節気の英訳を探してみましたが、twenty-four (seasonal) devide くらいしか見つかりませんでした。二十四節気は中国を起源とする概念なので中英辞典も調べるべきだったかもしれません。二十四節気は太陰太陽暦なのでそれならthe lunisolar calendar を使うという手も考えてみました。そしてさらに検索してみると、実は「立春」に類似するものが西洋にもあることを発見したのです。

それがImbolc(イモルグと発音)。冬至と春分の中間の日で、ケルト暦の春の初日とウィキペデイアに記載がありました。イモルグのお祝いはゲール人の習慣だったようです。春の到来を待ち望む民衆の気持ちは洋の東西を問わないようで、ペンシルベニア州のドイツ系アメリカ人達の間で18世紀から19世紀にかけて始まったとされるGroundhog Day がアメリカにはあります。2月2日にGroundhog(ウッドチャック)が棲処の穴から出てきた時に曇りで自分の影が見えない時は春分よりも前に(早めに)春の陽気になるが、その時晴天で自分の影が見えると穴に戻ってしまいあと6週間冬らしい寒い気候が続くというお天気予報(占い?)のお祭りです。

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立春は、the first day of spring in the lunisolar calendar, the first day of spring that is the midpoint between the winter solstice and the vernal equipnox と訳すことができます。そして節分は the day before the first day of spring in the lunisolar calendar, the last day of winter in the lunisolar calendar, Setsubun that is usually observed on February 3 coinciding with the imolc and the Groundhog Day とでもなるでしょうか。

余談になりますが、人工衛星の軌道決定にも「春分」が使われています。春分点方向が太陽黄経度0度と定義されており、これをもとに昇交点を計算します。立春は太陽黄経315度です。

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