巨大スクリーンで高倉健主演「幸福の黄色いハンカチ」を観てきました
TOHOシネマズ六本木ヒルズで高倉健さん主演の「幸福の黄色いハンカチ」を観てきました。これは、追悼上映ではなく、新・午前10時の映画祭の企画としてもともと予定されていたものです。予定と違ったのは、急遽劇場で一番大きなスクリーンで上映されたことでした。(先週は、同様に「ブラックレイン」も大きなスクリーンで上映されました。)
TOHOシネマズ六本木ヒルズのスクリーン7で上映されたのですが、ここは東京で2番目に大きなスクリーンの劇場(一番大きいのはユナイテッドシネマ豊洲のスクリーン10)で、8.4×20.2メートルのサイズです。こんなにも巨大なスクリーンでこの映画を観られるなんて、映画ファンとして、健さんファンとしてこれほど嬉しいことはありません。
予告が終わり、スクリーンが横いっぱいに広がり、タイトルが映し出されただけでジーンときてしまいました。以前もこちらで書きましたが、この映画はこれまでに何度も何度も観ています。映画館で、名画座で、テレビで、ビデオで・・・。でも、ここまで大きなスクリーンで観たのは初めてで、あらためて映画館で観る映画の醍醐味を感じました。
映画は、武田鉄矢と桃井かおりが笑いを振りまきながら、だんだんと高倉健演じる主人公の過去が明らかになっていきます。もてないダメ男の武田と内気でか弱い桃井が高倉と旅をしている間にともに強く大人になっていく脚本も秀逸です。なんと言っても観ていてこんなに楽しい映画はないし、そして展開も結末も分かっているのに、何度観ても最後には涙が頬を伝います。この映画を映画館で観ることは、昔の友人に再会するようなもので、あの頃に戻って夢中になって観てしまいます。向こうは変わらず同じなのに、不思議と感じる思いは観る度に違っています。こちら側が年を重ねているためでしょう。
終映後、場内から拍手がおこりました。あちこちですすり泣く声も聞こえました。本当にいい映画です。日本映画の誇りの一つだと思います。
いつでも会う度に優しく迎えてくれ、最後に流れる涙で心を洗ってくれるこの映画に、これからも映画館で会えることを願ってやみません。
今回の新・午前10時の映画際での「幸福の黄色いハンカチ」の上映は、12月12日までです。TOHOシネマズ六本木ヒルズのスクリーン7での上映は、今のところ12月3日まで。4日以降はちょっと小さめのスクリーンに移ります。なお、さらに小さいスクリーンにはなりますが、午前10時以外にも上映があるようです。
また東京池袋の新文芸坐では、来年2015年の1月18日より高倉健の追悼特集が予定されています。名画座の中ではこれまた破格の大きさのスクリーンを持つ新文芸坐、こちらでも健さんに会うことができます。
やはり、映画館で観ると感動も一入です。