オルタナティブ・ブログ > 塞翁が厩火事 >

ITが無いと生きていけないのに、アナログな日々

肉体表現という世界共通言語が魂を伝えるピナに関するドキュメンタリー

»

公開中の映画「Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち」を観てきました。オープニングの「春の祭典」のダンスシーンの圧倒的な迫力に脱帽です。ここまで音楽と肉体表現が融合・調和できるものかと驚かされました。
残念ながら撮影開始直前に急逝したピナ・バウシュ本人は、過去の映像のみの出演です。それでも残された教え子たちに継承されている彼女のスピリッツがひしひしと感じられます。あまりの斬新さと驚愕のダンスに脳味噌がクルクル回転して、頭がパカっと割れて飛んで行きそうな錯覚を覚えました。

昨今、「何で3D映画にする必要あるの?」というアクション大作が多いですが、この映画の3Dには唸らされます。確かに画面は暗くなってしまうのですが、3D映像の奥行きを効果的に活用し、そのレイアー毎にダンサーを配置した構成は、生の舞台を鑑賞しているかのようです。それも劇場の特等席で、そして時にはダンサーと同じ舞台の上で・・・。

映画らしい時空を超えた素晴らしい映像表現にも心奪われます。
ピナという偉大な舞踏家が今はいないという喪失感を十分埋め合わせてくれる素晴らしい継承者たちの驚愕のダンスにきっと酔いしれることでしょう。

新宿バルト9 スクリーン5で鑑賞しました。お薦めです。

Comment(0)