中国のスマホ勢が挑む難攻不落のインド市場
あれだけ中国において、彗星のごとく現れてあっという間に市場を席巻した小米(シャオミ)でさえ、自国市場の鈍化により勢いがすっかり止まってしまった感のあるスマホ市場は、やはり難しい業界です。
ところが、ただでは起きない商魂を持っているのが、中国勢の各スマホメーカー(シャオミ、メイズ、ヴィーヴォ、ワンプラス)であり、次に狙い出したのが"眠れる巨象"である「インド」市場です。
インドは中国と同じく、巨大な市場で、人口の増加には凄まじいものがありますので、市場の攻め方も中国での成功体験をそのまま持ち込めば陥落は楽と考えた節があるようです。
結果はどうだったのでしょうか?どの中国のスマホメーカーもインドでは苦戦しているようです。
まず中国とインドでは、根本的な市場構造の違いがあることが起因しています。
定番戦略である携帯キャリアと提携して攻める、という手法ですが、中国には3社が通信市場に君臨して、どれかと提携すれば全国を網羅することができるのですが、インドではエリアが23に分割され、各キャリアはエリア毎に事業免許を取得する必要があるそうなのです。
さらに言及すれば、インドの販売代理店は中国の携帯電話の品質に対して劣悪なイメージを持っていることも厄介らしいのです。
この悪いイメージを大規模な広告戦略を通して払拭する必要があることも、大きな投資の覚悟を要求しています。
インド人にとっては、携帯電話の存在はステータスの象徴であり、従来までの中国の機種に対するイメージはマイナスポイントです。
価格が安いことは必要ですが、そうとはいえ、ブランドイメージをそっちのけで低価格路線にだけフォーカスすることも上記の理由で避けなければいけない、という複雑さがあるという訳です。
参考までに、この7〜9月のシェアを紹介します。(日経ビジネスより抜粋)
1位 サムスン(韓国) 23.2%
2位 マイクロマックス(印) 17.7%
3位 インテックス(印) 11.7%
4位 レノボ(中) 9.8%
5位 ラヴァ(印) 6.6%
ランキングを見て筆者が感じた印象は、"レノボは健闘しているものの、やはりサムスンは強かった"というものです。