デルの逆襲なるか?
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直近のIT業界関連のニュースで一番筆者が驚いたのが、アメリカのデルが米ストレージ(外部記憶装置)大手のEMCグループを買収すると発表したことでした。
買収の相手先にびっくりしたのではなく、その買収金額の大きさが驚きだったのです。
約670億ドル(約8兆円)。
金額の間違いではないか、と思ったほどです。
ここまでくるとさすがにIT業界においても過去最大の買収金額とのことです。
デルは本当に大きな勝負に出たとの印象を持ちました。
それにしても、この巨額をよくも用意することができるとはさすがです。
なぜなら、過去にデルはパソコン市場で世界一のシェアを握っていた時期があったくらいだからです。
ところがその後は、ヒューレットパッカードに業界盟主の座を譲り、現在はさらに中国のレノボの後塵を拝していて3位にまで陥落しているのです。業績が低迷しているという噂も流れてきています。
これらのことを勘案すると、デルにとっては相当大きな出費(一般的に見ても桁外れな額)であり、後戻りできないくらいの決断をしたのだと推察できます。
今回買収するEMCは、確かに今後クラウドの浸透で需要が増える一方のデータセンター等で使用するストレージを手掛けていますので有望です。
ただし、数少ない成長が期待される市場なだけに、競合プレーヤーが多く存在していることも事実です。
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