トヨタのGlobal Newsroomについて
トヨタのオウンドメディアである、「Global Newsroom」をご存知でしょうか?
ここには様々なコンテンツが用意されていますが、筆者が興味を持ったのはトヨタ自動車株式会社の最新の役員を詳しい情報とともにすべて見ることができる点です。
役員紹介くらいは他の企業も行っているのかもしれませんが、同社では1人1人の履歴書をPDFで用意していて、実に詳細に経歴を見ることができます。
さらにそれだけにとどまらず、本人の画像のダウンロードまでさせてくれるという、徹底ぶりです。
一覧の並び順は序列順になっているように見えて、次期トップの候補まで知ることができるのです。さらにまだ昭和40年代以降の生まれの人がいないことまでわかります。
また例えばこんな情報も得ることができます。マニアックですいません。
寺師茂樹氏と伊勢清貴氏を見比べてみる。入社は同じ昭和55年4月で同じ理系出身同士の同期入社だと推測できます。
お二人とも順調に出世をしていき、常務役員に就任した時期で少しだけ差が出ました。伊勢氏が平成19年6月で寺師氏の平成20年6月より、1年だけ早かったのです。
ところが、専務取締役になった時期は見事に二人は平成25年4月で並びます。さらに同年6月の取締役就任も全く同時期でした。
余計なお世話ですが、学歴は伊勢氏が京都大出身で少しリードしていますが、寺師氏は見事に追いつき、その後は並走しているのです。
これらの情報から察するに、お二人は社内でもライバルであり、同期入社の中でもトップを走っていると思われます。生まれた日も2週間くらいしか違いません。
少し話は脇道にそれましたが、ここまでの情報を得ることができるのです。
それにしても、日本一の会社トヨタで役員一覧に掲載されるような人たちは、間違いなくビジネスマンとして国内ナンバーワンの人たちだと言っても言い過ぎではありません。
同期入社組はもちろん、年下の後輩でさえ、毎年毎年において選りすぐりの人材が入社してくる中で勝ち残ってきた人たちです。
当然ですが、学業が優秀なだけでは駄目で、強さ、他人を巻き込む力や優しさが必要です。ここまで登り詰めるとあとはもう人間力の勝負になるのかもしれません。運も必要です。
そして、最も大事な要素が健康な身体であることは疑う余地のないことです。若い頃から猛烈に働き、夜の残業を年中繰り返し、上司や同僚・部下などとの付き合いを大事に過ごし、ここまで身体が持ちこたえてきたのですから、ただ拍手を送るしかありません。
戦いはまだ続きます。トップに立ったら立ったで、独VW(フォルスワーゲン)との一騎打ちや異業種からのし上がろうとしているGoogleの何でも飲み込んでしまう勢いなどとのグローバルを舞台にした戦いです。
戦士たちに休息はあるのでしょうか?