Twitterの思わぬ副次効果
twitterを眺めていて、「あぁ、さすがに話題に上るのか」と思ったのが、以下の記事の引用。
twitter.co.jp というドメイン名が、あのtwitterの運営会社 Twitter, Inc. と無関係の法人に登録されていた、というもので、JP-DRP==JPドメイン名紛争処理方針が定める手続きで係争が処理され、結果Twitter, Inc.に移転するという裁定が下ったものです。
インターネットのドメイン名にはしばしば商標が用いられますが、商標は法律で保護されています。ドメイン名において商標などを守る仕組みがDRP==ドメイン名紛争処理方針。ADR(Alternative Dispute Resolution=裁判外紛争解決手続き)の一つです。gTLDの場合ICANNがUDRP(統一ドメイン名紛争処理方針)を定めていますが、JPドメイン名に対しては、このUDRPに沿ってJP-DRPというものが定められています。JPNICはこのJP-DRPを定め、紛争処理機関の認定を行っています。
申し立て一覧をご覧いただくと、Twitterだけでなくいくつかご存じのブランドもあるのではないかと思います。しかし、ドメイン名に関わる事業をやっている、レジストリ,レジストラの関係者はともかく、一般の利用者の皆さんにまで浸透している言葉ではないので、この件で初めて聞いたと言う方もいるかも知れません。
ドメイン名に関する係争が起こりえる以上、これに備える必要から整備した仕組みです。今回の件は、それが少しでも多くの皆さんに知っていただけるようになるという意味では、ありがたいとは思います。
しかし、係争自体起こらない方が良いわけで、心中複雑です。
今JPRSの jprs.jpトップページに「ドメイン名登録時は、他人の権利を侵害しないかもう一度チェックを!」という呼びかけが掲載されていますが、
商標権を侵害する文字列の登録は不正だ、ということを、ドメイン名登録の時点にちゃんと認識していただくことが非常に重要だと思います。レジストラの登録ページでも同様の呼びかけがなされると良さそうです。