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プレスリリースの翻訳会社の選び方

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仕事柄、記者会見の通訳やプレスリリース翻訳をプロの方にお願いすることがよくあります。高いクオリティの方にお願いする事で、より良い結果につながることが多いです。良い成果を出すための、ビジネスパートナーと言えます。

そんなわけで、今回は良い成果を出すための、ビジネスパートナー企業の選び方ということで、翻訳についてお願いする会社・個人の選び方を書いておきたいと思います。あくまでも弊社の場合ですが。

【頼む会社・人をどう決めるか】

  • 翻訳のクオリティを求めるか
  • 内容が秘密の内容であるか

この2つがまず分かれ道です。これから発表するプレスリリースであれば、外に漏れるような事があっては大変なので、クラウドソーシング系のネットの格安のサービスは使えません。そうではなくて、自分が読みたい資料、ネットで公開されている内容等の翻訳は gengo のようなサービスを使うと格安で行えます。また個人で翻訳をやっている方も多くいますが、クオリティやサービスレベルはまちまちです。対応が良く、レベルの高い人を見つけていつもお願いするという方法もあります。弊社の場合、メディアカバレッジレポートのタイトルの翻訳は、公開情報なので最近はgengoを利用しています。

【翻訳会社の仕組み】
翻訳会社は、試験を受けてある一定のクオリティをクリアした人が登録し、在宅で翻訳しているケースが多いです。そしてTradosというアプリケーションを使っているケースが多く、「この会社の仕事では、過去このように翻訳した」という辞書のようなものが蓄積され、回数を重ねる毎にクオリティが上がって行きます。窓口となる人はコーディネーターで、その陰に翻訳者がいます。翻訳者の名前は教えてもらう事はできず、毎回同じ人にお願いする事もできません。技術的な内容が多いと、クオリティにばらつきがでることがあります。いつも同じ人に頼みたい場合は個人の翻訳者にお願いをするほうが向いています。

【翻訳会社の料金】
1文字あたり、1単語あたり等の分量で料金が決まります。基本的に英語を日本語にするほうが、日本語を英語にするよりも安価です。数円〜数十円です。基本料金を取らない所が多いですが、基本料金を設定しているところもあります。

翻訳会社によっては、問い合わせ先などの定型文を「この部分の英文はすでに御社のサイトにあったので料金はいただきません」と言う所もあれば、定型文をネットからコピーしたにも関わらず、その料金を請求するところもあります。対策としては「この部分の翻訳は不要です」と先に除外することですが、「どういうタイプの会社だろう?」とわからない場合は、まるごと依頼をして、コーディネーターさんがどんな見積もりを出して来るかを見る、という方法もあります。

【翻訳納期】
プレスリリースで3−4日(営業日)かかります。特急で1−2日であげてもらうこともできますが料金が高くなります。個人の人に直接お願いするとこのあたりは融通が利きます。

【初回割り引き等の対応】
初回のみ割引をする、初回特典として図書カードをくれる、など工夫をしているところもあれば何も無い所も。

【ネイティブチェック】
日本語を英語にする場合、英語を母国語とする人がチェックをして納品をしてくれる会社が一般的です。

【翻訳会社の落とし穴】
友人の失敗例です。電話で勧誘のあった翻訳会社にプレスリリースではなくマニュアル等大量にお願いをしていた所、非常にお値段が高い事が判明、切り替えようとしたら「過去のTradosの蓄積は一切渡せない。そういう契約になっている」と言われ、いままでの翻訳の辞書を失ってしまったそうです。友人の落ち度かもしれませんが、大量に長期的にお願いするときは、料金やサービスは事前によく調べる必要があります。

【トライアル】
可能であれば、5行くらいの英文を訳してもらい、クオリティをチェックする「トライアル」をお願いすると良さそうです。ただ、受けてくれない場合もあるので、その場合は少ない分量で一度発注するのも有りです。ただ、複数の翻訳者を抱えている場合はトライアルはあまりあてになりませんがコーディネーターの方の対応の善し悪しはわかると思います。

【翻訳依頼の流れ】

翻訳会社を選定し、決まり事を確認し、(契約を交わし)、見積もり、納期確認を行って発注する段取りです。納品後も何かあれば必要に応じて先方にフィードバックします。

【私の場合】

人の紹介(外資系IT企業勤務の友人や、信頼のおける同業者の方に教えてもらう事が多いです。)で、いくつかの会社に絞ります。そして、急ぎなのか、今後も頻繁に発生するか、どのくらいのクオリティを求めるか等を考慮し、大手、中堅、個人などの会社に依頼をします。

以上、すでに翻訳会社と付き合いのある方には当たり前の内容も多いですが、ご参考まで。

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