それは記事なのか、広告なのか
マーケティング兼広報の仕事を数年やっていると、同じパターンで怒られるという現象が出てきます。
たいていは、社員または販売代理店さんからの、少し感情的になった指摘で、
「競合他社の記事は出ているのに、うちの記事がでてないじゃないか!ERP特集なのになんでうちの記事がないの???広報のアピール足りないんじゃないの!!」
というものです。
おかしいなあ、と思ってその媒体を見せてもらうと、その人は必ずと言っていいほど、
PR
と書かれたページを指し示しているのです。
ここまで書くとマーケ担当、広報担当の方はわかると思いますが、それは記事ではなく、記事風の広告だったのです。
よく、各種媒体で広告企画というものをやったりします。そして同じジャンルの商品の記事体広告(ペイドパブ)をまとめて載せたりするのです。もちろん記事っぽくてもそれは広告ですから、お金を払わないと掲載されません。見分け方としては、資料請求番号があるか、PRと書いてあるか、企業の問合せ先がわかりやすく載っているか、記事がポジティブな内容に徹しているかなどがあります。(必ずしも毎回全部にあてはまるわけではありませんが)
新聞とか週刊誌とか、テレビの美味しいものを紹介するグルメ番組でも、そういうのがありますよね。ちょっと不自然な有名人との対談なども広告です。通常の記事ページに似せてあるものの、やたらとわかりやすく問合せ先などが出ていたりして、慣れてくると「あ、これ記事じゃない」とわかります。
でも、この出来事から気づいたことがあります。
もしかしたら、読者は広告と記事とをあまり区別していないのではないか、ということです。
私は昔は、読者は記事と広告を明確に区別して読んでいるので、いくら記事のように見せても「これって広告だから製品を誉めて書いているんだよな、記事のほうが信頼性があるから記事を読もう」と思われてしまって、読者にあまり興味をもってもらえない。
と決め付けていました。
でも、そうではないのかもしれません。
皆さんは記事と記事に似せた広告を同等のものと見ていますか?
それとも記事とか広告とか区別はせずに、内容がよければ、広告であっても重要な情報源としてとらえていますか?
それとも明確に区別されていますか?
そのあたりに非常に興味があったりします。