オルタナティブ・ブログ > 少しでもパラノイアになってみる >

知的好奇心を満たすために、いろいろなことにチャレンジする

Javascriptベンチを取ってみた(Oct 3,2011)~Firefox 7/Chrome 14登場~

»

Firefox 7とChrome 14がアナウンスがありましたので、Javascriptベンチを取ってみます。

Javascriptベンチは、SunSpider V8 Benchmark SuiteKrakenPeaceKeeperAsteroidsです。

測定したPCは、Phenom II X6 1090T BE(3.2GHz)、Radeon HD 6850、Windows 7 64bitです。SunSpider、Krakenはタイム系のため短いほど優秀で、V8 Benchmark Suite、PeaceKeeperとAsteroidsはスコア・FPS系のため値が大きい(=高い)ほど優秀です。

傾向としてWebkitがSteroidsで最速をたたき出しています。いつから速くなっていたのか分かりません。ちょっと意外な数字です。

FirefoxのV8 Benchが速くなってきています。Javascriptエンジンの高速化がかなり進んでいるようです。今後どのような競争になるのか見ものです。

最近Webkitが起動できなかったのですが、sqlite3.dllの差し替えでうまく起動できるようになりました。ただし64bit版なので、配置する場所は\Windows\SysWOW64です。しばらくベンチ結果を掲載できていませんでしたが、今後は掲載できると思います。

IE 10 pp3もWindows 8で出ていますが、ちょっとWindows 8を入れたマシンが調子が悪くなったので、取れませんでした。

PeaceKeeperを試すと新しい版がBetaとして公開されていました。

PeaceKeeperがずっと更新されなくてもしかしたらfuturemarkはやる気が無くなったのかと心配していたのですが、杞憂でした。ベンチではWebGL等も使用しています。これは今後ブラウザゲームの行方を占っている感じがします。

また、NVIDIAの資料でWeb Workerを使ったベンチが紹介されていました。MoonBat JavaScript Benchmarkは、SunspiderをWeb Workerを使ったベンチです。これをRepeat Countを50、Web Workerを10で実行してみました。

ハードウェアは上記で紹介したものでベンチを取ってみました。コア数は6個のため、10個も起動しても意味がありませんが。

IE 10 pp2はPeaceKeeper betaは動きませんでした。WebGLとかも使っているので、ずっと動かないかも知れません。

月初めなので、NetApplicationsで公開されているブラウザシェアをグラフ化してみました。

(出典:NetApplications)

Safariが5%の大台に到達しています(iOSも含むともっと上だと思いますが、NetApplicationsは分離してしまったので...)。

Sep'11とSep'10のシェアを比較する限り、Dec'11でIEは50%を切ることはなさそうですし、Chromeが20%の到達は難しそうです。

現在の傾向がこのまま続くと仮定するとChromeはFirefoxをJul'12にはぬきそうな感じです(もうちょっと速いかな?)。そのころにはIEは50%をきっていると思います(Jun'12ぐらいかな)。

Javascriptエンジンの高速化はまだまだ続いていますが、Googleはもっと根本的な解決もしくは分裂させるかも知れない提案をするのではないかと言われています("グーグルから「JavaScriptは根本的な問題を抱えている」とのメモがリークか")。

また、IntelとMozillaはIDF 2011でJavascriptの並列処理であるRiver Trailを披露しています("インテル、JavaScriptに並列処理機能を追加する「River Trail」プロジェクトを初披露。IDF 2011")。

WebCLなどの取り組みもあるため、Javascriptエンジンの高速化は大きくジャンプするときがきそうです。それこそChrome登場時期以上に。

Comment(0)