オルタナティブ・ブログ > けんじろう と コラボろう! >

ビジネスとお父さん業のスキルを向上するIT活用術

お願いだから、もう、子どもを殺さないで欲しいのです~「児童虐待の実際」

»

 カギを開ける音と共に、若いお母さんは帰ってきた。 大好きなお母さんが帰ってきたことに喜んだ小さな女の子が、お母さんに抱きつこうと、よろよろしながらも駆け寄ると、

「何か食べやがったな」

という言葉と共に、女の子に猛烈な平手打ちが浴びせた。

 痩せ細った小さな女の子の体が飛んで、靴箱にあったった。

 女の子はお母さんが出て行って約1週間、お腹をすかせながらも、お母さんは必ず帰ってくると信じ、残飯などを食べて何とか生き延びていた。しかし、母を待ち続けていた妹は、

「お母さん。おなかがすいた」

という言葉を最後に息を引き取っていた。

 日常的に虐待を受けていた妹の体は、犯罪現場を何度も見ている警察官も目をそむけるほどの、ひどいアザで埋め尽くされていた。

 お母さんが出て行く前から、食べ物は1日に一回、水か塩を与える程度だった。女の子たちは、食事を与えられてなかったため、物を食べられないほど衰弱していたが、それでも隠れて何かを食べることがあったが、その度に、勝手に食べたことに腹を立てた同居人の男性から暴行を受けた。

 暴行のたびに女の子の手足の骨が折れたが、虐待がばれることを恐れた二人は、子どもを病院に連れていかなかったため、女の子たちの骨は、折れたままくっつき、また折れてはくっつきを繰り返して、歩行もままならない状態になっていた。

 そんな足でも、

女の子はお母さんの胸に飛び込もうと玄関まで必死で歩いてきたのだ。 

 この同居人の男性は、後に、

「最初はしつけのつもりでやっていたが、麻痺してエスカレートしてしまった。すまないことをしたと思っている」

と、その心境を語っている。

 そして女の子たちは、ついに母からも見捨てられ、家に閉じ込められたのだった。 妹は栄養失調のために痩せ細り、解剖の結果、胃には何も残っておらず、脳内出血もしていた。

 助かった姉の話では、妹は、こんな状況でもお母さんのことが好きで、母の帰りを楽しみに待っていたそうだ。 

 警察の取調べに対して、このお母さんは、子育てや生活の大変さなど、自分がどんなに大変でつらい思いをしていたかを、とうとうと語っていたという。

-----------------------------

 これは、児童虐待の実態を調べている病院の先生が、私のツイッターを読んで、ある幼児虐待事件を例に、その状況を再現した文章として送ってくれたものだ。 (私が1/3に編集)

 このような、痛ましい事件が、毎週のように起きている。
 子どもたちは、日本という世界一平和な国に生まれて来たはずなのに、

「暴力」
「食事を与えない」
「監禁」

という形で虐待を受け、今も多くの子どもが、

地獄のような生活しか知らないまま、

この世を去っている。

 これらのニュースに多くのお父さん、お母さんが心を痛めているだろう。

 私も

「手足を縛り、ガムテープで口をふさいで洗濯機に入れ、、、」

「子どもが言うことをきかないから、しつけとして、縛ってダンボールに入れて食事もあたえず、子どもの泣き声がうるさいからベランダに出して、一週間、、」

などというニュースを聞くたびに、涙が止まらなくなった。

 私に何か出来ることがないかと、悩み、ツイッターでつぶやいていたときに、

「やっぱ、けんじろうさんはブログでしょう」

とメッセージが来た。

「吉田さんは、こういうものを書く星の元にあるんですよ」

という方もいた。そして、いろんな情報が私のところに集まってきた。

 とはいえ、何をどうブログに書けば、児童虐待を無くすことが出来るのか、皆目検討がつかなかったが、そんな時に、先の先生から

「1%でも、 一人でも減らせばいいと考えて、自己満足でいいのではないでしょうか。私もそう思ってブログ書いています」

とメッセージが来た。

 私は、一部の方のように国や政府、警察、児童相談所、学校などの機関を非難することによって、解決するという方法をとるのが得意ではない。 実際はそうでないとしても責任転嫁しているように感じてしまうからだ。

 今回、多くの事例を調べる中で、ニュースになっている児童虐待記事を読んだが、一つ気がついたことがあった。

・ 若くして結婚

・ 離婚して男性が同居

という家庭環境で多くの虐待事件が起きているのだ。メディアがそういうケースを好んで出しているのかもしれないが、、、。

 であれば、

「ヤンママ」

を単に非難する声が出てくることが多いが、私はそうは思わない。

 ヤンママ = 児童虐待ではないし、その他でも沢山の虐待が起きているからだ。

 また、どんな事件を起こす人も、何かの背景があって追い込まれた結果としてそうなっているのだ。

 「母になる自覚がないまま結婚している」

という方もいるが、私たちが結婚し、子どもを作るときに、自分にその資格、自覚があるかどうかを本当に考えていただろうか。ほとんどの方がそうではないはずだ。

 これらの事件は、決して許すことはできず、「ショウガナイ」ですますことは出来ないが、彼女ら、彼らが置かれた状況を理解し、それを解決、回避する方法を提案す ることで、
1%、いや、一人でも救えればと思うようになった。

 そして今日、テレビ番組での若いお母さんの取材内容を引用したブログを見つけた。

 一人で子どもを育てている若いお母さんたちが、

・ 子どもを構ってあげることが少ない事への子どもへの負い目

・ ちゃんと家事をしたいが出来ないという挫折感

・ 頭ではわかってていても、わが子を本当には愛せないという、どうしようもならない感情

・ 時間的、精神的、金銭的な余裕不足

・ ヤンママは駄目だという周囲の目線

・ いつも仕事と子どもに拘束されまったく自由と息抜きの場がない環境

のために追いつめられ

「私も子どもを虐待しそうで不安」

だと訴えているそうだ。

 若いから、母子家庭だからと、そういう目で見られたり、根拠の無い中傷を受けたりすることもあるだろう。

 生活費を稼ぎながらも大変な子育てをしているのに、愚痴を言う相手も、理解してくれる旦那さえいないのであれば、なおさらである。


 そんな時、一人で子どもを育てるヤンママたちに、

・ 構えずに子どもと、うまく付きあうための気づき、

・ 息抜きのテクニック、

・ 子育てをしながらも楽しむ方法、

を与えられる可能性があるものを私が持っていることに気がついた。

 それは、

元祖ヤンママである「私の母」

である。

 19歳で結婚し、20歳で私を生み、男の子二人を、一人でしっかり育ててきた。
 それも、「がんばる」という構えた形ではなく、自然な形でだ。

 母は、家にほとんど居なかったのに、子どもである私は、本当に幸せだった。そして、昔も今も私は母を心の底から愛し、感謝している。 

 そして、「元祖ヤンママ」である私の母は、今では、二人の女子大生の孫を持つ、68歳のおばあちゃんとなり、幸せな生活をおくっている。

 そんな母の、子どもとの付き合い方を、私の子どもの視点で紹介することで、虐待の原因になっている彼女たちの「追いつめられる」気持ちを少しは解消できるのではないかと考えた。

続き → http://blogs.itmedia.co.jp/kenjiro/2010/10/----d768.html 

お母さんは家にいなくて良い---ヤンママと子どもが幸せになるための「元祖ヤンママ、8つの習慣」

 )

子育てに関するブログ記事一覧 http://blogs.itmedia.co.jp/kenjiro/cat3829472/index.html

*本、ブログ記事は、10月8日に作成し、12日の8時30分にPublishするようにセットしました。8日以降に起きた事件などとの関係は一切ありません。

Comment(9)