選ぶ権利、選んだ責任と「JAM」
無宗教、無党派、無イデオロギーの私にとって、今回の選挙は非常に関心の高い出来事であった。
どちらが勝ったか、ということではなく、私たちが政権選択が出来る時代が来たと感じられたからだ。
<決まったからには日本の明日のために協力しよう>
そんな中、開票が進み大勢が見え始めたころに、twitterに目をやっていたところ、
「選ぶところないから消去法で選んだだけ、別に民主党がいいわけではない」
「民主党にいれたが、本当にやれるかどうか、お手並み拝見」
「俺は、民主党に入れてない。財源問題どうするんだ。うまくいくはずがない」
など、他人事のようなコメントを多数みかけた。独り言とはいえ、なんとも情けない。
日本の経済、福祉、防衛と地球規模の環境問題を解決するために、それをリードしてくチームを選んで、これから協力して解決策を出し合って成功に向けて実行しなくてはならない時に、あまりにも情けない発言だと感じた。
今起きている様々な問題は他人事ではない。私たちや私たちの子供たちに大きな影響を与えることなのだ。
お手並み拝見とか、今後うまく行かないことを予想して、「ほらみろ」と他人事のように言ってる状況ではない。
メディアでも、酒の席でも議論し、自分の判断で投票して、国民の総意で決めたことである。
賛成したのであれば、成功に向けて協力する責任があるし、自分が反対意見だったとしても、国民の総意で決まったからには潔く応援するべきではないか。
新与野党、国民が協力して、彼らのマニュフェストが実行できるように協力しようではないか。それは必ず私たちにとってプラスに働くはずである。
今評価や批評はいらない。実行する時だ。選挙結果の批評や評価、思惑の詮索は、次の選挙まで、おあずけだ。
マスコミも、問題提起だけでなく、
「どうすれば、その問題を解決できるか」
の解決策を新しい内閣に対して提言、提案していくべきだろう。
<オンラインでの解決策の収集と議論>
そこで、一つ、与党への提案がある。
様々な問題を解決するために、各議案毎の解決案を国民がネットで提案できるディスカッションの場をネットに用意していただけないだろうか。
提案し、他人の提案に対してさらにアイディアや注意事項、意見をよせられ、短期間でとりまとめていくものである。
IBMで行っている「JAM」がのようなものがいいだろう。
私はインターネットやWeb2.0がもたらす最も大きな効果は「コミュニケーション、コラボレーション&コーディネーション力の向上」だと思っている。
アイディアを出し合い、議論し、調整、決定し、チームでの実行にいたるまで、ネットがあることによる恩恵は測り知れない。
IBMでは、2001年から「JAM」と呼ばれる、世界中の社員、お客様やビジネスパートナー様とオンラインでのディスカッションを行い多くの知恵、アイディアを集め、新しい方針、方向性、新しい価値、戦略を生み出してきた。
この取り組みは、政治の世界でも大いに役立つはずだ。
IBMのJAMに関しては、ITmediaのブロガーが以下のような記事を書いてくれているので参考にしていだきた。
IBM の Smarter Planet University Jam の結果報告(竹内 克志)
オバマ大統領とinnovation Jam(浦本 直彦)
ロータスノーツがLotusKnowsに(丸山 義夫)
<広告:JAM活用の秘訣>
企業において、新しいアイディア創出の手段として、また、現場の声を集め会社の課題を議論する組織ディスカッションの手段として、この「JAM」という仕組みを活用していただくための秘訣をご紹介するセッションがある。興味のある方はご参加いただきたい。