「不言実行」+「有言実行」という重要な実行力スキル~信頼される行動の基本
「不言実行」という言葉がある。
もっと検討してから。まだまだ危険や問題がある。あれが解決したら、、、などと
「ウダウダ言い訳せずに実行!」
という意味だ。
また、不言実行から派生したもので、「有言実行」がある。これは、
やります。行きます、達成します、、、と
「言ったからには、本当に実行!」
という意味である。
この二つは、違うことのようで、実はまったく同じである。 結局は、
「やらない理由をウダウダ言わずに約束したからには実行する」
となるからだ。
この「不言」と「有言」であるが、「言う」の対象が違っている。
「不言」の内容 = 「言い訳」「やれない理由」
であり、「不言実行」であっても、やる前に、何をやるかは事前に宣言しなくてはならない。また、
「有言」の内容 = 「約束」「行動予定」「コミットメント」
である。 「有言実行」であっても、言い訳はしない。
<有言実行という実行スキル>
「有言実行」を自分をうまく使って、自分の行動力を高めている人は多い。
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と大見栄きって宣言し、自分を、やらざる負えない状況に追い込む、という方法だ。
実際にはあまり自信もノウハウもなくても、見えないところで努力せざる負えない状態に自分を追い込むわけだ。
また、約束、計画は「有言」でなくてはならない。不言実行してはならない。
何も言わないで勝手に実行してしまうと、関係者やチームに大きな損害を与えてしまうからだ。
実行する前に、関係者と協議してプランを作成し、責任者の承認を得ておかなくてはならない。 一人が勝手にパソコンの管理方法を変えたり、部の情報共有場所を変更したり、プロセスを変えてしまっては、大きなの混乱が生じてしまう。 メンバーの協力も得られないだろう。
このような動きは自分の信頼を大きく傷つけることになる。
<不言実行の難しさと「不言実行+有言実行」>
「不言実行」に関しては、実践が難しい。何年も精進して「習慣」にしなくてはならない。
他人や他の部門、会社への悪口や不平不満、やらない理由、失敗したときの言い訳、、、、それらを言わずに、継続的に黙々と様々な障壁を取り払い、次の前向きな行動、発言を行うことは、大きなパワーと自信が必要だからだ。
しかし、この「不言実行+有言実行」を習慣、スキルとして身に着けないと、一生信頼を勝ち取れないことになる。
何か新しい分野への挑戦やイノベーションでは、例えば、以下のように「不言実行」と「有言実行」を行うようになる。
何か新しいアイディアや新しい取り組みの検討を開始したら、
①言い訳、先延ばしする理由を言わず(不言)で、しっかりプランし、
②企画やプラン、目的、目標などを関係者に説明、宣言(有言)して共有、相談すると共に、責任者の承認を得る必要がある。
そして、実行し、
③一度やりはじめたら、どんな障害があっても、嘆いたり、他人や景気、会社の責任にせず(不言)、問題や障壁を解決に向けて実行することに注力する。
そして、結果が出たら、
④結果、成功失敗の原因、次への改善策を責任者、関係者に報告(有言)し、
⑤失敗した言い訳、成功した自慢話はしない(不言)。
そして、また、②に戻る。(PDCA)
仕事も家族との生活においても、「不言実行」+「有言実行」することが、信頼される行動につながっていくのである。
それにしても、言うのは簡単だが、実行するのは難しい「易言難行」とでもいうのだろうか。私もまだまだ精進が必要だ。
ちなみに、今回のこの記事、「無限実行です!」とメールに書いた若い社員のメールを見て、書くことにした。
さて、彼には「無限に」実行してもらおうではないか。
「間違えました」などと言い訳せずに(不言)、
言ったからには(有言)実行してもらう。(これは、いじめだろうか)